「不安やストレス、心配事や悩み」「不規則な生活」「昼夜逆転する職業」など眠れなくなる原因は人それぞれで沢山あります。そんな一時的な不眠を解消してくれる、薬局で買える薬を紹介していきたいと思います。
睡眠改善薬
睡眠改善薬には、以下のようなもがあり、各製薬会社から多数発売されています。また、それぞれの薬については、()内の記事で詳しく紹介しています。
- ドリエル(ドリエルの効果・副作用)
- ドリエルEX(ドリエルEXの効果・副作用)
- ネオデイ(ネオデイの効果・副作用)
- グ・スリーP(第一三共ヘルスケア)
- プロリズム(プロリズムの効果・副作用)
主成分と製薬会社ごとの違い
主成分は「ジフェンヒドラミン塩酸塩50mg」で全社共通となりますが、薬の形状がメーカーごとに異なります。
形状としては、「フィルムコーティング錠」「粉末カプセル」「液状カプセル」が主です。あえて違いを述べるのであれば「カプセルは溶けるのが早いため効果が現れる時間が早い」と言えます。
効果・効能
日常誰にでもある「寝つきが悪い」や「眠りが浅い」などの一時的な不眠症状に即効性がある薬です。病院処方の睡眠薬や睡眠導入剤とは大きく異なり、主成分のジフェンヒドラミンは風邪薬や抗アレルギー薬に含まれる眠くなる成分です。
その眠くなる成分だけを利用し、緩やかな眠りへ導く薬です。そのため病気などが起因の睡眠障害には効果がありません。
効果のメカニズム
脳を活発化させる伝達物質ヒスタミンが、ヒスタミン受容体と結合することで脳が覚醒状態となり、眠りを妨げます。
そのヒスタミンがヒスタミン受容体と結合する前に、主成分であるジフェンヒドラミンがヒスタミン受容体と結合し、脳の覚醒を鎮め眠りへ導いてくれます。
漢方薬
不眠症におすすめの漢方薬は「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」というお薬になります。酸棗仁湯を成分としている睡眠改善薬には、以下の2つがあります。また、それぞれの薬については、()内の記事で詳しく紹介しています。
- 漢方ナイトミン(漢方ナイトミンの効果・副作用)
- ホスロールS(ホスロールSの効果・副作用)
成分
- 酸棗仁(さんそうにん)
- 茯苓(ぶくりょう)
- 川芎(せんきゅう)
- 知母(ちも)
- 甘草(かんぞう)
薬効
5種類の生薬から作られる酸棗仁湯が、虚弱体質の方の自律神経に働きかけ、ストレスや心身の疲労や、神経過敏、不眠症状を徐々に和らげて、自律神経の働きを正常に戻してくれるお薬です。
鎮静作用があるため自然な眠りへと導いてくれます。同じ症状があっても体力が旺盛な方には不向きだと言われています。
漢方薬なので睡眠改善薬とは違い即効性はありません。服用を継続することでゆっくりと自律神経に作用しバランスを整えてくれます。また、1日3回の服用が必要です。
鎮静剤
睡眠改善薬や漢方薬の他に鎮静剤も効果ありです。代表的なものには以下の2つがあります。2つのお薬の詳しい詳細については()内の記事で紹介しています。
- パンセダン(パンセダンの効果・副作用)
- イララック(イララックの効果・副作用)
成分
- パッシフローラ
- セイヨウヤドリギ
- カギカズラ
- ホップ
効果・効能
イライラ・興奮・緊張の鎮静に効果があり、それに伴う疲労倦怠感や頭重感を緩和します。その鎮静作用を利用し、入眠に導く服用方法があります。成分にハーブを利用した漢方とは少し異なる鎮静剤です。配合されている4種類のハーブ全てに鎮静作用があります。
まとめ
市販の薬は病院処方の物より副作用などのリスクは少ないですが、安易に飲んでしまったり飲むのを忘れたりしがちです。容量や用法をしっかり守って服用するようにしましょう。
また、これらの薬で効果が無い場合は何らかの病気が隠れている可能性もあります。変化がないと感じたら、早めに受診し検査をしてもらいましょう。
筆者もストレスから不眠になった過去があります。当然病気などと思っていませんでしたので、睡眠改善薬を1週間ほど飲み続けましたが効果はありませんでした。
その後周りに勧められ精神科を受診し、うつ病・重度睡眠障害と診断されました。病気起因だと本当に効果がないと身を持って経験しましたので、効果が無いと感じたら早期の受診を心からお勧めいたします。