皆さんはガングリオンという病気を知っていますか？手首などに好発するコブ状の疾患です。ガングリオンとは一体何なのか、放置しても大丈夫なのか、実際にできてしまうとさまざまな不安をもたれるかと思います。
そこで今回は、ガングリオンとは何か、そして放置しても良いのか、正しい対処法とは何かをご紹介したいと思います。
放置して良い？放置するとどうなる？
ガングリオンとは、80％が関節のある手首にできるといわれている、良性のがんです。がんと言っても、他の部位に転移したり、悪性化する心配はほとんどありませんので安心してください。しかし、できる部位によっては神経や血管を押しつぶすなどして痛みを生じることがあります。
ほとんどは痛みを感じないもので、大きさも米粒ほどの小さなものから、ピンポン球ほどの大きさになるまでさまざまです。古い角質が皮膚の内部にたまることでコブ状になってしまう粉瘤（アテローマ）と見た目だけでは判別がしづらいので、エックス線やCT検査が必要です。
それぞれ痛みもなく、コブ状ということで間違えやすく、判別は医師であっても見た目だけでは困難です。
ガングリオンは放置していても、まれに自然治癒することがあります。原因としては、関節近くにある袋状のガングリオンという部位に、関節をスムーズに動かすために必要な潤滑油のような存在が送り込まれ、溜まってしまうことで生じます。
しかし、何らかの反動や衝撃でガングリオンの部位が当たることでコブが収まることがあります。しかし、あくまでこれはたまたま治ったものですので、正しい治療法が必要です。
正しい対処法
では、ガングリオンができてしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。
まず、自分でガングリオンを潰したり触ったりしないようにしましょう。ガングリオンは医療機関においても押して潰すという治療法はありますが、素人が勝手に押して治そうとすると、ガングリオン内部にあるゼリー状のものが、神経や血管を圧迫してしまい、悪化してしまったり、治りにくくなってしまうこともあります。
まずは、ガングリオンだと思われるものが出てきたら、皮膚科の診断を受け、気にならない、または痛みがないようでしたら、医師の判断のもと経過観察を行います。
そして、痛みをともなう場合や、見た目が気になるという方は切除手術や抗生物質による投薬治療、注射器によって内部のゼリー状のものを抜き出す治療などが講じられます。
まとめ
突然できたコブに驚かれた方も多いと思う、ガングリオン。痛みはなくても見た目や存在が気になってしまいます。でき始めた、痛みを感じるという方は早めに皮膚科に相談することをオススメします。