ばね指は腱鞘炎の一種で軽症段階では基本的に保存療法で経過をみていきますが、症状が進行していくと手術による治療が検討されます。
ばね指の手術は比較的短時間で終わり日帰りで行う事が可能な手術です。しかし、いざ手術となるとやはり不安な事が色々とあると思います。
ばね指の手術について内容や費用、手術後のリスクなどについて簡単にご紹介していきます。
ばね指の手術内容
ばね指の手術法には二つあり「腱鞘切開術」と「内視鏡手術」のいずれかが選択されます。
腱鞘切開手術は手術例が最も多くオーソドックスな術法と言えます。手術の際には局所麻酔が行われ1cm前後の皮膚切開を行い腱鞘内の腫瘤を取り除き、屈筋腱に癒着がある場合にはそれらを剥がして正常な状態へと復元させます。
内視鏡手術も手術前に局所麻酔を行い手のひらを3mmほど切開し、そこから内視鏡の管を挿入し炎症を起こしている部位を探し、管を通じて炎症部位の腱鞘を切開する術法です。
傷口が腱鞘切開術より小さい事、手術時間が最短であること、施術中に指の動きを確認する事が可能であるといった特徴があります。患者さんへの負担も少ない事から手術例も増えてきていますが、行える医療機関が少ない事や重症のばね指には適応しないなどの問題点があります。
自分にはどの術式が可能なのかという事を確認する事が重要です。
ばね指の手術にかかる費用
ばね指の手術にはどの程度の費用がかかるのでしょうか。
ばね指の手術費用は20,500円ほどであり、それに加え手術前の血液検査などの費用が加算され、おおよそ25,000円~30,000円となり、患者さんが負担するのはこれの3割ですので実費負担は約7,500~8,500円となります。
また、どの手術法を選択するにしても手術後はリハビリが必要になります。
ばね指の手術後に起こりうる後遺症
ばね指の手術療法は治癒率が高い治療法なのですが起こりうる後遺症などはあるのでしょうか。
起こりやすい後遺症は指の腫れや知覚障害です。手術時の麻酔の注射により神経を傷つける事によって起こります。ほとんどの場合時間はかかりますが自然に治ります。自然の回復が期待出来ない場合には神経の手術や投薬、リハビリを行います。
手術後に起こる痛みや違和感は人によっては数か月以上続く方もいるようです。
まとめ
ばね指の手術は入院が必要ありませんので、術後は自身できちんとその管理をしていかなくてはなりません。術後の安静の保持、感染予防、抗生物質など処方された薬の服用、リハビリなど医師の指示に従い正しく行うようにしましょう。
手術後の後遺症は統計的に手術例の1割にみられると言われています。後遺症と思われる症状は長期にわたると指の動きに影響が出てしまいます。気になる症状がある時には早めに病院を受診する事が重要です。