
気管に入ったウイルスや細菌、食べ物などの異物を取り除くために起こる咳には、コンコンと乾いた咳と痰のからんだ湿った咳があります。咳の種類によって、原因も異なります。
今回は、乾いた咳が続くときの原因と対処法についてまとめます。
目次
長引く乾いた咳の原因や病気
乾いた咳とは、空咳(からせき)ともいい、痰のからまない咳をいいます。
乾いた咳が1週間ほどで治まる場合は、かぜ症候群(風邪やインフルエンザ)による場合が多いですが、2週間、3週間と続く咳の場合は、他の病気である可能性があり、注意が必要です。
乾いた咳の原因や主な病気には次のようなものが考えられます。
1.感染後咳嗽(かんせんごがいそう)
風邪症状が見られた後、2~4週間以上経っても咳の症状が見られる場合、感染後咳嗽である可能性があります。この場合、胸部X線検査や呼吸機能検査には異常がみられません。
感染後咳嗽の場合、気管支を拡げる薬は効果が見られないのが特徴です。
2.咳喘息(せきぜんそく)
気管支喘息とは異なり、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった喘鳴や呼吸困難症状はなく、乾いた咳だけが、3週間以上続く場合は、咳喘息の可能性があります。
咳喘息がどうして起こるのかは、未だはっきりわかっていませんが、気管支が収縮することで、神経を介して、脳の咳中枢が刺激され、咳が出ると考えられています。
気管支を拡げる薬が有効です。
3.アトビー咳嗽
アレルギー性疾患にかかったことがあったり、家族にアレルギー疾患を持つ方がいるなど、アレルギー症状を起こす可能性があり、乾いた咳だけが3週間以上続く場合は、アトピー咳嗽の可能性があります。
この場合、気管支を拡げる薬は効果がなく、ヒスタミンH1拮抗薬やステロイド薬が有効です。
4.胃食道逆流症
胃食道逆流症は、胃酸を含む胃の内容物が食道に逆流し、咽頭などの粘膜が刺激されて、咳を起こします。
この場合は、胃酸の分泌を抑える薬が有効です。
5.心因性咳嗽
風邪を引いたり、熱を出したりしたわけではないのに、乾いた咳だけが続く場合、心因性の咳嗽である可能性があります。
心因性咳嗽は、ストレスが原因で引き起こされる咳嗽で、日中、特に緊張した状態のときに咳が出やすく、夜寝ている間や何かに集中している場合は咳が出ないのが特徴です。
6.間質性肺炎
何らかの原因で肺胞の壁(間質)に炎症や傷が生じ、壁が厚く、硬くなるために酸素と二酸化炭素の交換が上手くできなくなり、息苦しくなったり、乾いた咳が出たりします。
乾いた咳とともに、息切れがある場合は、間質性肺炎かもしれません。
7.薬の副作用による咳
血圧を下げる薬のひとつであるACE阻害薬を服用中、空咳(乾いた咳)が起こることがあります。
対処法
咳は、何らかの体調のSOS信号です。
乾いた咳が続くときは、やはり、早期に病院を受診して、医師の診察、検査を受けることが重要です。咳が3週間以上続く場合は、病院を受診して、胸部X線(レントゲン)などの検査を受けましょう。
その他、部屋が乾燥していると、咳が出やすくなります。部屋の加湿を心がけましょう。また、咳がひどくて眠れない場合は、上体を少し起こした状態で寝ると、呼吸がしやすくなります。
まとめ
咳が3週間以上、8週間と長引くほど、ウイルスや細菌の感染症による咳の可能性は低くなり、アレルギーや呼吸器、その他の器官の病気の可能性が高くなります。
長く続く咳は要注意ですので、早めに病院を受診し、検査を受けましょう。