
妊娠はとても嬉しく幸せなことですが、女性の身体は新しい命を守り育てるために大きく変化します。その変化に付いていけず起こる様々な症状があります。
ここでは、その中の1つ、不眠の原因と対処法を書いてみたいと思います。筆者も妊娠前からうつ病と不眠症を抱えたまま、2人出産していますので、その経験なども織り交ぜたいと思います。
目次
妊娠すると不眠症に?原因は?

まずは、妊娠による不眠の原因を妊娠初期・中期・後期に分けてまとめていきたいと思います。
妊娠初期
始めにも書きましたが、妊娠が成立した時から女性の身体の中では劇的な変化が起こります。
1つの命を10ヶ月かけて守り育てるための変化ですので、当然身体がその変化に対応出来ず様々な症状を引き起こします。不眠もその1つの症状です。「なぜ眠れなくなるのか」その原因に触れたいと思います。
まず妊娠が成立すると「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌が急激に上昇します。
この黄体ホルモンは、普段「エストロゲン(卵胞ホルモン)」とバランスを保ちながら分泌されていますが、胎盤からもプロゲステロンが分泌されるためにバランスが保てなくなり、身体に不調を訴えます。
本来プロゲステロンは副交感神経優位のホルモンで、眠りを誘うホルモンです。初期は異常に眠いと言う方はこのホルモンの影響を受けています。
ですが、この変化に対応しきれなかったり、つわりが強かったり、妊娠したことで様々な不安が出てきたりすると満足に眠れなくなってしまいます。
筆者も2人とも計画的な妊娠ではなかったため、うつ病と不眠症の薬を普段通り飲みながらの妊娠発覚で、特に初めての妊娠は赤ちゃんが大丈夫か物凄く不安になりました。
妊娠中期
安定期ですので強いつわりが残っていない限り、活動しやすい時期です。少しずつお腹が出てくる時期で、下を向きにくくなったり、意識して下を向かないように気を付けたり、今までの自分の眠りやすい姿勢が取れなくなってきたりします。
胎動を感じ始める時期にも入るので、元気な赤ちゃんの胎動で眠れなかったり、驚いて起きたりしてしまいます。
筆者も体験しましたが、座ったり立ったりしている時よりも横になった時の方が胎動を強く感じます。赤ちゃんが元気な証拠ですが「思い切り蹴られて飛び起きる」ということがよくありました。
妊娠後期
後期になると身体はホルモンの変化に慣れていますが、初期とは逆にエストロゲンが優位になり、プロゲステロンはほとんどなくなります。エストロゲンは交感神経優位のホルモンなので、このホルモンの影響で眠りにくくなります。
また大きなお腹になるために寝返りはほとんど出来なくなります。下向きはもちろんのこと、仰向けも苦しくなるので、寝姿勢はほとんど横向きです。そのため、寝苦しかったり、寝返りをしたくて目が覚めたりします。
この時期になると子宮に膀胱が圧迫されるため、非常にトイレが近くなります。それは眠っている間も同様のため、頻繁にトイレで目が覚めてしまいます。
個人差は大きいですが、骨盤が開き始めるので腰や恥骨が痛くなります。筆者もこれで2人とも泣きました。横になっていても少し動くだけで痛いので眠れたものではありません。常に妊婦用骨盤ベルトを使用していました。
予定日が近付くとお腹にハリを感じたり、軽い子宮収縮が起こり始めるので、陣痛や分娩への不安が大きくなってきます。
初めての妊娠なら未知への恐怖ですし、2人目以降でも1人目が難産だったりトラブルがあったりすると、その事が頭をよぎり不安になります。
不眠時の対処法
それでは、夜眠れない時におすすめの対処法を見ていきましょう!
お昼寝をする

どの時期でも共通ですが、休める時に身体を休めることは大切です。眠気を感じたら我慢せずに15分〜30分程度のお昼寝をする事も大切です。
生活習慣にも気をつける

ドクターストップがない限り、妊娠前と同じ生活を送ることも大切です。適度な家事などをする事で運動になるので、夜眠りやすくなります。
寝る前にお風呂でしっかり温まる

お風呂で体温を上昇させ、その後体温が下がってくることで副交感神経が優位になり眠くなります。出血があるなどで主治医から「湯船はダメです」と言われている場合は、足湯をするだけでもずいぶん違うので試してみてください。
ホットミルクを飲む

牛乳には安眠を促す成分トリプトファンが多く含まれています。寝る前にゆっくり飲むとリラックスできます。
初期のつわりなどで牛乳が飲めない時は、ホットポカリなどの温めたスポーツドリンクやお湯などでも大丈夫です。冷たいまま飲むと胃腸に刺激があるので眠れなくなってしまいます。温かい飲み物を飲んでください。
クッションや抱き枕を利用する

中期あたりから必須とも言えるアイテムです。これがあるとないとでは本当に眠りやすさが違います。後期になるとお腹を支えてくれる役割もしてくるので、利用していない方はぜひ試してみてください。
スマホを寝る前に使用しない

どの不眠症でも共通ですが、スマホやパソコンのブルーライトは脳を覚醒させる作用があります。出来るだけ寝る2時間前くらいには使用を控えましょう。
それでも眠れない…そんな時は?

自宅で出来る対処法をいくつか挙げましたが、「何を試しても効果がない時」や「どうしても眠れない時」は無理せず、産婦人科主治医に相談しましょう。
初期は難しいかもしれませんが、中期以降は使える薬も出てきますので、相談すれば使える薬を処方してもらえたり、症状が強すぎる時はカウンセリングなども含めて、違う科を紹介してくれたりもします。
「母体に必要な薬を止めて母体が健康でいられなければ、胎児にも悪い影響が出ます。」これは筆者が産科主治医に言われた言葉です。
母体がイライラしてストレスを溜めると、ストレスをたっぷり含んだ血液が胎盤を通して赤ちゃんに流れると思ってください。
薬というと抵抗があると思いますが、母体の健康維持のために必要なこともありますので、我慢せずに相談しましょう。
筆者は初期から出産まで毎日薬を飲まなければいけませんでしたが、2人とも五体満足で産まれ、現在も何の問題もなく元気いっぱいに育ってくれています。
まとめ
妊娠期間10ヶ月は長いようですが、生涯のうちではほんの一瞬で、そう何度も経験するものではありません。
出来るだけゆったりとした気持ちで、お腹の赤ちゃんに会える日を楽しみにしてください。迎える準備をしたり名前を考えたりするだけでも嬉しく楽しいものです。
そして、決して1人ではありません。同じ時同じ思いをする妊婦さんはたくさん居ます。皆様が元気な赤ちゃんと対面できますよう、筆者もお祈りしております。