子供が急に首が痛いと言い出したら、周りの大人は慌ててしまいます。大人の場合は肩こりや筋肉痛など、自分でもわかる原因がある場合が多いのですが、子供はうまく伝えられないためにはっきりした原因がわかりにくいものです。今回は、子供の首の痛みの原因や対処法について調べていきたいと思います。
子供が首を痛がる!考えられる原因は?
まずは、子供が首を痛がる原因から見ていきましょう。
環軸関節回旋位固定
環軸回旋位固定とは、頸椎の亜脱臼で環軸関節という首を回すときに使う関節の骨が、何らかの衝撃などでズレてしまい、うまく回せなくなる状態のことを言います。突然、首が傾いたままになったり、首を動かすと痛みが出たりします。
川崎病
川崎病は0歳から4歳くらいの、比較的小さい子供が発症することの多い病気です。全身の血管が炎症を起こし、首などに集中するリンパ節に腫れや痛みを伴います。その他にも手足の腫れや発疹、目の充血などが現れます。はっきりした原因は分かっていません。
おたふくかぜ
子供の間で流行することが多いおたふくかぜは、「ムンプスウイルス」というウイルスによって起こる感染症になります。耳の下にある耳下腺が腫れて熱や首、頬の痛みが現れます。 子供ばかりでなく、大人が感染することもあり、大人が感染すると重症化する場合もあります。
髄膜炎
髄膜炎は脳の髄膜に炎症が起きた状態をいいます。細菌性と無菌性の2つのタイプがあります。細菌性は細菌感染によって起こり、無菌性はウィルスの感染によって引き起こされるとされています。
髄膜炎になると首を前に曲げられなくなり、発熱、寒気、吐き気、頭痛などが起こります。そして徐々に首の後ろが硬くなってきます。また、明るい光や大きな音をいやがるのが特徴になります。
寝違い
子供でも寝ちがいを起こすことがあります。疲れていたり風邪気味などで体調が悪いとき、体全体が冷えてしまったときなどに起こりやすくなります。朝起きて急に首が痛いというときは、寝ちがいを起こしていることが多くなります。
寝ちがいを起こしたら、痛みがある部分をゆっくり温めるとよいでしょう。しかし、1週間ほどしても改善が見られない場合は小児科医や整形外科を受診してみてください。 ほかの病気が隠れている場合もあります。
子供が首が痛いと言いたら?
子供が首を痛がったら、なるべく早めに小児科などの病院で診てもらうことをおすすめします。特に目の充血や発疹、発熱、吐き気、寒気、首が傾いたまま動かない、首を動かす時に痛みが出るなどの症状を伴う場合には注意が必要です。
寝ちがいの場合は、少し温めて安静にして様子を見てください。ただ、1週間たっても全く変わらない場合は病院へ行ってみましょう。その場合は整形外科が良いでしょう。
まとめ
小さい子供が首を痛がる場合、意外な原因が隠れていることもあります。周りの大人たちが注意して、ほかの症状があるかなどを注意深く観察してみましょう。わからないときは自己判断するよりも小児科などの病院で診てもらいましょう。