気づいたら足に赤いぶつぶつができていた!突然、発見するとビックリしますよね。今回は、この足の赤いぶつぶつや斑点について、かゆみがある時とない時に分けて、その原因となる病気を探っていきたいと思います。
目次
かゆみがある場合の原因一覧
まずは、かゆみがある場合の原因から見ていきましょう。一体どんな病気の可能性があるのでしょうか?
水虫
足のかゆみといってすぐに思い浮かべるものに水虫があると思います。水虫の原因は真菌と呼ばれるカビの一種で、白癬菌と言います。白癬菌が角層に寄生することで、かゆみや赤い斑点を引き起こします。
ときには、爪に寄生することもあり、爪の色が変化します。爪に寄生された場合、自覚症状が無いことが多く、慢性化するケースがほとんどです。
治療法としては、自分でできるものはなく、皮膚科で塗り薬を処方してもらう必要があります。
また、日常生活において清潔、乾燥を保つ必要が出てきます。乾燥は肌にとって大敵ですが、真菌にとって湿度は好物となる環境ですので、乾燥した状態を保つ必要があります。
さらに水虫について知りたいという方は、下記のページをご覧ください。
蕁麻疹
蕁麻疹 (じんましん)とは、突然かゆみとともに皮膚の一部が赤くなって盛り上がりムズムズしたりチクチクかゆくなる症状が出ては消えを繰り返す病気です。
急性のものと慢性のものがありますが、原因は色々な要素が考えられるため原因が特定できないことも多くあります。
蕁麻疹の原因になり得るものとしては、食べ物や薬や植物や昆虫、細菌やウイルス、ストレスや汗などたくさんの要素が考えられます。
治療としてはこの原因を取り除くことに加え、抗ヒスタミン薬を服用することでかゆみや赤みや腫れを軽くし、症状の改善を図ります。
さらに蕁麻疹について知りたいという方は、下記のページをご覧ください。
皮脂欠乏性湿疹
皮脂欠乏性湿疹とは、カサカサに乾燥した皮膚による強いかゆみで掻いてしまい湿疹となる皮膚の病気です。足の場合、主にすねや太ももに強いかゆみが生じ、粉をふいたようなカサカサや亀裂がみられることもあります。
皮膚が乾燥しやすい高齢者の方で、秋から冬の乾燥した季節に多くみられる病気です。治療としては、皮膚の乾燥を防ぐための塗り薬として保湿薬や皮膚の炎症をおさえるストロイド外用薬などが処方されます。
かゆみがひどい場合には、かゆみをおさえるために抗ヒスタミン薬を服用することもあります。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、かゆみの強い赤い湿疹ができたり治ったりを繰り返す病気です。生後2-3ヵ月くらいから発症することもあり、年齢に応じて症状が変化していき治りにくいケースもみられます。
足の場合、汗をかきやすいひざの裏にできやすくなります。ダニやホコリや食べ物などにアレルゲンがある場合はそれを避けることも必要です。また、皮膚の乾燥やひっかき傷も皮膚を刺激してしまいます。
そこで治療としては、皮膚の乾燥を防ぐ保湿薬や炎症を抑えるステロイド外用薬やタクロリムス軟膏などの塗り薬を使用します。抗ヒスタミン薬を服用することでかゆみをコントロールすることも大切です。
かゆみがない場合の原因一覧
続いて、赤い斑点やぶつぶつにかゆみがない場合の原因について見ていきましょう。
うっ血性皮膚炎
うっ血性皮膚炎とは、下肢の血流が悪くなることから起こる病気で主に足首に症状がでることが多く、膝に向かって広がる可能性もあります。
初期症状としては、血流が滞った箇所が鬱血することで、むくみや皮膚が赤くなるなどの症状があります。長時間の立ち仕事をされる方や中高年の女性に多い皮膚炎です。
かゆみが出てくることもあり、症状が悪化すると楕円形の紅斑がいくつも現れ大きくなっていきます。下肢の血流を改善することが大切ですので、専門医に相談しましょう。
自分でできるケアとして、マッサージをしたり、むくみを解消してくれる加圧できるストッキングの使用などもいいでしょう。
単純性紫斑
単純性紫斑 (たんじゅんせいしはんびょう)とは、米粒大の大きさの点状の出血班が現れる病気です。
時期的には、春と秋に起こりやすく20代の女性に多くみられます。何かにぶつけた記憶はないのに主に四肢や臀部に紫斑が現れ、色素沈着が起こる場合もあります。
原因ははっきりわかっていませんが、発症しても何週間かで自然消滅します。通常は処置を必要としませんが、ビタミンCなどが処方されることもあります。
アレルギー性紫斑病
アレルギー性紫斑病とは、主に5歳-15歳のお子さんに多い全身性血管炎の病気です。別名「アナフィラクトイド紫斑病」や「ヘノッホ・シェーンライン紫斑病」などとも呼ばれています。
血管が炎症を起こしてしまい、血液が漏れることにより紫斑ができてしまう病気です。
初期症状として四肢や臀部などに小さな青紫のあざができ、数日経つと盛り上がって硬くなり、数週間で次々とあざが増えます。
そして関節痛や関節炎の症状がみられるようになります。また、腸や腎臓の血管が出血すると血便や血尿の症状がみられます。まずは専門医に診てもらいましょう。
治療の必要がない場合がほとんどで自然治癒しますが、急性期には運動制限などが必要です。専門医によく相談しましょう。
最後に
ここまで皮膚に赤い斑点やぶつぶつができる原因について解説してきましたが、中には、原因不明のものもあります。
そのため、経過観察をしながら対処療法を行なっていくことが多くあります。その場合、医師の指示の下、根気強く治療を行なっていく必要があります。
中には単なる肌荒れだったものが、長い間、適切な処置をしないことによって、慢性的な肌荒れになってしまったケースもあります。
この場合、明確な病気ではありませんので、常日頃からのケアと薬による殺菌効果などさまざまな手段で皮膚を保護する必要が出てきます。
このような面倒な事態にならないよう、異常が出た場合は医師に相談して適切な処置を受けるようにしましょう。