甲が高い足のことを「ハイアーチ」と言います。ハイアーチは扁平足と逆で、土踏まずが極端に上がり過ぎて甲が高くなっている状態をいいます。
一般的に日本人は横幅はあるが高さはないという足を持つ人がほとんどですが、欧米人には甲高の人が多くみられます。ここでは、ハイアーチ(甲高)になる原因と治す方法について考えてみました。
甲高の原因
ほとんどは遺伝によるものです。足を形作る筋力の不均衡が成長する過程で現れて発症します。遺伝でない場合、筋ジストロフィーや神経麻痺が原因だと考えられています。
病的な原因の他に、ハイヒールなどの高い靴を長期間履くことによって足の底の筋力バランスが崩れ、ハイアーチになる場合があります。
ハイアーチになると、ハイヒールの方が楽に感じられるので、そのまま履き続けてしまい悪化することが多くあります。
症状
甲高には、様々な症状が出てきます。主な症状ものとしては以下のようなものが挙げられます。
- 捻挫もしていないのに足の甲の外側辺りが痛む
- 足の裏全体を床につけたままお尻を下せない
- 足の甲が硬く下腿の外側が歩くと疲れる
- 足の指の付け根やかかとに魚の目、タコができる
- 中足骨に圧力がかかり甲や親指の裏が痛む
- 外反母趾と逆の内反母趾になる
- 足の指が浮き上がってしまう
- 衝撃の吸収がうまくできないため足底筋膜に炎症が起きる
- 足底筋が縮んだまま、足裏全体で均一なバランスがとれないため、ふくらはぎや足の裏、腰が痛くなる
治す方法
魚の目・タコを取る
足にできた魚の目やタコを取ることで、その分だけ甲高が改善されます。
靴の中敷きを作る
体重を分散するために、一人一人に合った中敷きを作ります。足底筋への負担を少なくして痛みや疲労感を軽減します。
靴の圧迫をとる
ハイヒールなど足を圧迫するような靴はやめて痛みを取るようにします。
足の筋力を強化する
足指の運動は弱くなった下腿を鍛え、足底筋を緩和する効果があります。足首を回したり、つま先立ちなどのストレッチをするのも良い運動です。
手術をする
何をしても痛みがとれないときは、足の底の腱膜を切ることもあります。ひどい場合は中足骨を切る場合もあります。
予防法
正しい歩き方をすることで、ハイアーチを予防できます。
- 目線は15cm前方に置く
- 頭をふらずにあごを引く
- 肩の力を抜く
- 背筋を伸ばす
- 膝は曲げたままでなく伸ばす
これらを意識しながら、かかとから着地して足裏全体を床につけ、つま先で蹴り上げるように歩きましょう。ハイアーチの予防だけでなく、軽い腰痛なども改善していきます。姿勢も良くなっていいこと尽くめです。
まとめ
今回は、足のハイアーチ(甲高)の原因や治す方法について解説してきました。日本人には、あまりハイアーチの人はいませんが、もし、「自分は、ハイアーチ(甲高)で…」という方がいれば、当記事の治療法・予防法を参考にして、改善に取り組んでくださいね。