あなたはガングリオンというコブ状のものができてしまう病気をご存知でしょうか。これをご覧になられているということは、今実際にガングリオンがあったり、悩まされているという方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、ガングリオンは放置していても自然治癒するのかどうかと再発の可能性についてご説明したいと思います。
ガングリオンの自然治癒の可能性
ガングリオンとは、手首やひじ、ひざ、手の甲など関節が存在する付近にできるコブ状のものです。コブの中身はゼリー状もので、関節をスムーズに動かすための潤滑油だといわれています。
本来潤滑油として使用され、1箇所にとどまることはないのですが、なんらかの原因によってこの液体がガングリオンと呼ばれる袋状の部分に入り、溜まってしまうことでコブとなって現れます。
大きさは米粒くらいのものからピンポン球に至るまでさまざまで、痛みがあるものとないものもともに見られます。見た目ではコブがみられず、痛みだけの症状があるオカルトガングリオンというものもあります。
ガングリオンは良性の腫瘍であるといわれていますが、放置しても大丈夫なのでしょうか。良性であっても腫瘍ということで、転移したり悪化することが心配という方もいらっしゃるかと思います。
しかし、安心してください。ガングリオンは放置しても悪化したり転移することはありません。また、なかには自然に放っておいたら治ってしまったという方も多いです。
ガングリオンの再発の可能性
では、一度自然に治ったガングリオンは再発する可能性はあるのでしょうか。可能性としては少なくありません。
というのも、先ほどガングリオンになってしまう過程でふれたように、ガングリオンという袋に液体が溜まることでコブができますが、このガングリオン部分がなんらかの衝撃や自然破裂によってコブが消滅するということもあります。
しかし、ガングリオン自体はまだ残っていますので、再びできる可能性があるのです。
ガングリオンの治療には、注射によってガングリオンの内部のゼリー状の液体を取り出すこと、そして専門家がガングリオンを押しつぶすことでコブを消滅させる方法、手術によってガングリオンを切除する方法があります。
これらの主な処置方法のうち手術以外はまだ、体内にガングリオンが存在しますので、再発の可能性は否めません。
まとめ
ガングリオンはなってしまっても自然に治ることが少なくない疾患です。しかし、原因となる箇所が残っていることで再発することもありますので、繰り返したり耐え難い痛みに襲われるという方は、早めに整形外科に相談してみましょう。