指の付け根に痛みを感じると、何か特定のスポーツや怪我などが思い当たらない場合、何が原因なのか不安になりますよね。指は毎日よく使う体の部位のひとつです。
そこで今回は、指の付け根に痛みを感じる時に考えられる原因をご紹介したいと思います。
指の付け根が痛いときに考えられる原因
では、さっそく指の付け根に痛みを感じる場合に考えうる原因を挙げてみたいと思います。
1.腱鞘炎
人の体はさまざまな組織でできていますが、筋肉と骨をつなげる組織であるのが、腱鞘です。手の指すべてに腱鞘は存在し、指をスムーズに使うために働いています。しかし、この腱鞘が摩擦や使いすぎによる圧迫などによってダメージを受けると炎症ができ、痛みや駆動に不具合を感じます。
2.ばね指
原因は未だ特定されていませんが、ばね指と言われる症状でも指の付け根に痛みを感じることがあります。女性に多く見られることから、加齢やホルモンバランスによる影響が指摘されています。
症状としては、痛みのほかに、指の曲げ伸ばしの不自由さが挙げられます。指を曲げた状態から伸ばそうとすると、縮めていたばねを解き放ったときのように、ピーンと伸びる感覚を覚えたり、曲げる際にカクンという感覚を覚えるなどの症状がみられます。
3.関節リウマチ
関節リウマチは近年、リンパ球に異常が生じることで起きるのはないかといわれいる疾患です。症状としては、全身の関節に痛みやこわばり、変形などがみられます。
4.弾撥指
屈筋腱の腫瘤状肥大のため、生まれつき母指の曲げ伸ばしが腱鞘に押さえつけられて不自由になっている状態を指します。通常5歳未満のうちに自然に治るとされています。5歳を超えてもこの症状が見られる場合は、切開手術による対処が講じられます。
5.デケルバン病
またの名をドケルバン病ともいうこの病気は、腱鞘炎の一つで、手首の内側に位置する第一伸筋腱区画という腱鞘に炎症が起こることを指します。
原因は腱鞘炎が起こる経緯と同じですが、手首の内側に存在する第一伸筋腱区画という腱鞘に炎症が起こることで、指の付け根に痛みを感じます。
対処法は?
では、こうした指の付け根に痛みを感じた際、なにか対処法はあるのでしょうか。まず、痛みの主な原因となっている腱鞘炎は、指の酷使によって生じます。したがって、パソコン作業や楽器の演奏、指を多く使うスポーツなどは、しばらく控えて、指を安静にすることをおすすめします。
また、肩こりやストレスによる血行不良や冷えによっても必要な栄養素が手指にいきわたらず痛みの原因となることがあります。
過度なストレスや冷えは指の付け根の痛みだけでなく、万病のもととなりますので、指の付け根から指先にかけてのマッサージや冷え対策などを積極的に行うようにして、未然に痛みを防ぎましょう。
まとめ
つらい指の付け根の痛み。その原因は肩こりやストレスのほか、使いすぎによることが多く考えられます。リウマチや外傷性の原因が考えられない場合は、手指を使いすぎていないか今一度考え直してみましょう。