
左下腹部がチクチクと痛むなどの症状がある時、ただの便秘の症状ではないかもしれません。左下腹部痛を伴うことで考えられる腸の病気をいくつかご紹介します。普段と違う痛みの場合、早めに専門医にかかりましょう。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群(IBS)とは、腸そのものには異常が見つからないけれど腹痛や腹部膨満感などを伴い下痢や便秘が続く病気のことです。
緊張した時に急にお腹が痛くなったり、下痢をしたりする症状を繰り返すなら、過敏性腸症候群かもしれません。排便が近い時には左下腹部の痛みを感じることが多くあります。
ストレスが原因の1つとも言われており、排便によって腹痛などの症状が改善するのが特徴です。治療としては、食事と日常生活の指導と治療薬の処方がされます。
適度な運動やしっかりと睡眠をとること、食物繊維を多く取ることや乳酸菌やビフィズス菌を多く含んだ食事をすることも心がけましょう。ストレスため込まないようにすることも大切です。
潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎とは、大腸内の粘膜に炎症がおこり、びらん(ただれ)や潰瘍ができる大腸の炎症性疾患で特定疾患に指定されています。
初期症状として下腹部を中心とした腹痛があり、下痢をして、便に血が混じるようになります。その後、便に粘液や膿が混じるようになり発熱や腹痛もあらわれます。
大腸以外にも関節炎を伴ったり、皮膚や目に症状が出ることもあります。このような症状が出たり治まったりを繰り返します。
治療としては、腸の炎症を抑える薬物治療がなされる内科的治療が主流です。
虚血性大腸炎
虚血性大腸炎とは、大腸への血液の流れが一時的に悪くなることによって酸素や栄養が十分にいきわたらなくなることで、大腸の粘膜に炎症や潰瘍が生じる病気です。
突然の強い腹痛(特に左下腹部)と下痢や下血を引き起こすのが特徴で、冷や汗や吐き気や発熱を伴うこともあります。数日で症状が治まる一過性のもので軽症で済むケースが多く薬物療法は必要とされません。
ですが、狭窄型や壊死型のケースでは外科手術を必要としする場合もあります。重症と診断された場合には抗菌薬を投与することもあります。
最後に
今回は、左下腹部がチクチクとした痛みの原因について見てきました。左下腹部の痛みを伴う病気には、腸の病気以外にも左尿管結石や女性であれば婦人科系の病気が考えられます。
腸の病気の場合、腹痛以外にしこりや血便がある場合には大腸がんの可能性も考えられます。ただの便秘や下痢の症状ではないと感じたら、早めに専門医を受診しましょう。