「モロヘイヤの茎には毒がある」なんてよく言われますよね。食材に毒のあるものなんてあるのかしら?と思いますが、モロヘイヤについてはあちこちで言われています。実際はどうなのでしょう?モロヘイヤの毒と正しい食べ方についてまとめてみました。
モロヘイヤの茎に毒はあるのか?茎以外は?
巷でささやかれるモロヘイヤの毒。調べてみたところ本当にあるようです。どういうものかというとストロファンチジンと呼ばれるもの。この毒による主な症状は、嘔吐、めまい、起立不動、下痢、食欲不振、心不全による死亡・・・。ちょっと怖いですよね。
歴史的には、この毒はアフリカ原住民が毒矢の毒として使っていたものだそうです。矢の先に塗って相手を殺すためのものだったんですね~。モロヘイヤはクレオパトラが好んだ野菜としても有名なので、もしかしたらエジプトのファラオの暗殺にも使われていたかもしれません。入手可能ですもんね。
死亡例としては、平成8年、長崎県で家畜のエサとしてモロヘイヤの実(つまり種)を与えていたところ、5頭のうち3頭が死亡。死亡した牛を検死したところストロファンチジンが検出されたそうです。ちなみに人間の死亡例は今のところ報告されていません。
気になる毒のある部位ですが、やはり茎ですね。しかし、すべての茎というわけではなく、食品安全委員会によると、スーパーなどで市販されているモロヘイヤは栽培管理をしていて若いものなので問題ないとのことです。なお、茎の他には、実(つまり種)に毒があります。
逆に毒のない部位は、収穫期の葉、茎、根と、蕾ができた時期の葉、茎、根、蕾です。つまり、「モロヘイヤの茎には毒がある」という説については、毒がある茎もあれば、毒のない茎もあるというのが正解のようです。成長過程において毒を持ったりそうでなかったりするのですね。
なかなか分かりにくいので、モロヘイヤの正しい食べ方をまとめてみました。
正しい食べ方は?
普段わたしたちが食べるモロヘイヤには、スーパーなどで市販されているものと、家庭菜園などで作ったもの、の2種類があります。それぞれについて正しい食べ方を見ていきましょう。
市販されているモロヘイヤの場合
食品安全委員会の発表からも分かる通り、流通されているモロヘイヤについては問題ないと言えます。どこを食べても中毒症状になることはありません。安心して食べられます。
家庭菜園などで作ったモロヘイヤの場合
こちらのモロヘイヤが少々心配です。先に毒のある部位と毒のない部位をご紹介しましたが、判断が難しいと思います。
なので、もっとも安全な対策として、成長期の葉っぱだけを食べればよいでしょう。葉っぱだけなら何の問題もありません。気兼ねなく美味しくいただけます。
まとめ
以上、モロヘイヤの毒と食べ方について見てきました。なるほどといった感じでしょうか。モロヘイヤってけっこう簡単に作れるものらしいので家庭菜園をされている方も多いと思います。
食べるのは葉っぱだけにしておくとよいでしょう。茎が食べたくなったらスーパーへ直行ですね。モロヘイヤの豆知識でした。