気象庁が「黄砂情報」を発信しているのをご存知の方も多いかと思います。今くらいの時期だと未だ中国沿岸部の辺りに見られるだけですが、これから徐々に日本へも飛び始めます。ここでは、黄砂の時期とピーク時期について解説していきます。
黄砂についての基礎知識
ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの東アジアの砂漠地域で、強風により巻き上げられた砂がアジア地域に飛散することを言います。
その被害は、近隣にあるアジア諸国だけでなく、遠く離れた北米やグリーンランドにまで達したこともあるほど、かなりの国で被害が観測されています。
日本で黄砂は、「大陸から飛来した土壌粒子が空中を漂う現象」とされており、視程が10km未満だと黄砂だと黄砂だと判断されます。
黄砂の影響を受ける期間
日本が黄砂の影響を受けるのは、主に2月から5月だとされています。また、観測される地域としては、日本海側や西日本で観測されることが多く、太平洋側や東日本で観測されることは少ないです。
50年ほど前までは、年間を通して黄砂が観測されるのは20日前後と少ないものでしたが、2000年を過ぎてからは、年間50日以上と増加傾向にあります。
ピークはいつから?
日本で黄砂が見られるのは春に多いと書きましたが、実際には何月頃が多いのでしょうか?ここでは、気象庁が発表している「月別黄砂観測日数」というグラフをもとに見ていきたいと思います。
まず、このグラフについてなのですが、全国60ヶ 所にある観測地で、黄砂が観測された日数を合計し、それを月ごとに平均した値が用いられています。
例えば、1月でしたら、「30の観測地で、1日だけ黄砂を観測した日があった」ということを示しています。
さて、グラフを見ていただくと分かると思うのですが、黄砂のピークは4月となっています。例年、1月頃から観測されはじめ、7月になると一旦観測されなくなります。
これは、夏になると太平洋から季節風が列島に吹き込むため、大陸から風が吹き込まないためです。そして、10月頃に風向きが変わるのに合わせて、再び観測され始めます。
最後に
今回は、黄砂が飛ぶ時期とそのピークについて解説してきました。
結論としては、「2月から5月頃(場所によっては10月から6月)に観測され、そのピークは4月頃」といった感じでしょうか。
黄砂が飛んでいるのにも関わらず、洗濯物を干しっぱなしにしておくと、また洗い直さなければいけなくなりますよね。
ですので、「気象庁が発表している黄砂情報」などをチェックして、飛散がひどい場合には部屋干しするなどして、対処してください。