家にスズメバチの巣が!そういえば、何ていう種なのだろう…と思った方も多いはず。単にスズメバチといっても、日本には17種ものスズメバチがいるのです。今回は、その中から5種類のスズメバチを紹介します。
ヒメスズメバチ
働きバチの体長が約25~37mmのヒメスズメバチは、「姫」とはいうものの、オオスズメバチに次いで大型のスズメバチです。ただし、頭部が小さく細身な印象を受けます。
都市部でも、フェンスにからみつくヤブガラシという植物の花に飛来する姿を見ることができます。腹部の付け根に赤いラインが入っていて、腹部の先端が黒いのが特徴です。屋根裏などの狭いところや土中に巣を作ります。攻撃性は比較的弱いといわれています。
モンスズメバチ
モンスズメバチの働きバチは体長約20~30mmです。鮮やかな黄色が特徴的です。樹液によく飛来するほか、セミを好んで狩るといわれています。木の洞や天井裏など、狭いところに巣をつくります。
ツマアカスズメバチ
ツマアカスズメバチは中国からインドネシアまでアジアに広く分布するスズメバチで、働きバチの体長は約20mmです。
もともと日本には生息していませんでしたが、2012年に対馬に侵入し、2015年には北九州市で、2016年には宮崎県でも発見されています。人家に巣が作られることもあり、今後の動向が注目される外来種です。
チャイロスズメバチ
チャイロスズメバチは全身赤茶色で、他の一般的なスズメバチとは異なる風貌をしています。働きバチの体長はおおむね25mm以下で小型です。生息地は限られていて、珍しい種類といえます。
生息地では樹液に集まる姿を目撃できます。女王は、モンスズメバチ等のほかのスズメバチの初期巣を襲撃し、女王バチを殺して巣をのっとります。これは社会寄生といわれています。
クロスズメバチ
クロスズメバチは働きバチが約10mmの非常に小型のスズメバチで黒と白の縞模様をしています。クロスズメバチは、オオスズメバチなどの他のスズメバチとは異なる属に分類され、攻撃性も低いといわれています。巣は土の中に作られ、幼虫はハチノコとして食用にされています。
まとめ
いかがでしたか?日本にはさらに多くのスズメバチが住んでいて、多様な生活を営んでいます。本来の巣をつくる場所が木の上である種は軒下にも、木の洞である種は屋根裏にも巣をつくる傾向にあるようです。
スズメバチの生き方は、昆虫の中でもかなり高度なので、知れば知るほど、面白いもの。スズメバチに出会ったら、その種を調べて、その生活に思いをはせるのも良いかもしれませんね。