
マダニに咬まれると、様々な感染症に罹ってしまいます。ライム病や日本紅斑熱、回帰熱をはじめとして、最近では致死率が3割近くにも上る重症熱性血小板減少症候群という病気もあります。
また、マダニは犬などのペットからうつることもあると言われています。ここでは、マダニは犬から人間にも感染するのかや症状、治療法についてまとめていきます。
マダニの感染経路は?
マダニは通常山の中や藪、草むらなど鬱蒼とした場所に生息している生物です。
イエダニと違って肉眼でも確認できる大きさのダニで、肌を露出しているとその部分が咬まれて血を吸われていくことになります。このときにウイルスが侵入してマダニ感染症が引き起こされます。
行楽シーズンになって、山登りをするときに、適切な服装をしていないと、マダニに咬まれてしまうことが多くありますが、ときには犬などの動物から人にマダニが移り、マダニ感染症にかかるケースもあります。
マダニに触れただけでは、感染症は発症しませんが、移ってきたマダニに咬まれてしまうとマダニ感染症にかかってしまいますので、注意しましょう。
マダニ感染症の症状は?
マダニ感染症はいくつかの病気に分類されていますが、症状は非常に似通っています。
マダニに咬まれてから1週間から2週間の潜伏期間で、発熱や倦怠感、関節痛などの症状が表れ、病気によっては紅斑が出ることもあります。
紅斑はとくに痛みも痒みも無いのが特徴で、病気が進行すると全身に紅斑が広がっていきます。
紅斑がでるマダニ感染症は、日本紅斑熱と呼ばれており、重篤化すると死に至ることもある病気です。症状が表れる前にマダニがいるような場所に出かけたことがあれば、そのことをしっかりと医師に伝えましょう。
また、現在、まだに感染症の中で警戒されているのは「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」と呼ばれる病気です。
この病気は2011年にマダニが所有しているウイルスが新種であることが判明し、その新型ウイルスが原因となって発症する病気と言われています。発症すると、発熱、食欲低下、嘔吐、下痢、腹痛を中心とした症状が表れます。
SFTSは対症療法しか手立てがなく、また医療機関においても見極めが困難な病気とされており、現在、国が主導して研究が行なわれていることもあって、SFTSが疑われる患者がいた場合は保健所を通じて国に報告するよう指導されている病気です。
マダニ感染症の治療法は?
重症熱性血小板減少症候群以外の病気に関しては、各症状を緩和させる対症療法を行いながら、抗菌薬を併用して治療が進められていきます。早い段階で適切な対処ができれば、それほど心配することはありません。
重症熱性血小板減少症候群に関しては、抗菌薬が存在していません。そのため、対症療法のみで治療が行なわれていくことになります。
発症率は低いものの、致死率が高いので、非常に警戒されています。医療機関に行った場合は自覚症状が出る前に、草むらや藪、山に入ったかなどを医師に伝えましょう。
マダニ感染症の予防法は?
マダニ感染症を予防するためのワクチンは存在していません。確実に予防したいなら、肌の露出を少なくすることがマダニ感染症予防の重要なポイントです。
長袖のシャツを着用して首にはタオルを巻く、長靴を着用する、袖口をしっかりと締めておくなどの対策でマダニ感染症を防ぐことができます。
ペットが運んでくることもありますが、触れるだけでは感染症にはなりません。しかしペットの健康を考えると病院へ連れて行って、しっかりと取り除いてあげるようにしましょう。
まとめ
マダニは本来なら、山などの草が生い茂る場所に生息しているため、そういった場所に行く際には、極力肌を露出しないように気をつけましょう。また、犬などの動物からも感染することもあるので、注意が必要です。