歯を磨いた後などに舌を鏡で見てみると、奥の方に赤いブツブツを発見してしまった。これは病院へ行った方がよいのかそのままにしてよいのか、悩むところですね。
赤いブツブツなどが出る場合は、全身の疾患や局所的なものまで原因はさまざまです。つまり、舌は「健康のバロメーター」なのです。
体から発信される細かな情報を落とさずキャッチすることで、日々の健康な暮らしを維持することができるのです。今回は舌の赤いぶつぶつについて考えてみましょう。
味蕾の荒れ
舌には、「味蕾(みらい)」と呼ばれる味覚を感じる花の蕾のようなものがたくさんあります。そこが傷ついたり、炎症を起こすと舌の全体や一部に赤いぶつぶつのようなものができてしまいます。
有郭乳頭
「有郭乳頭(ゆうかくにゅうとう)」とは、舌の奥の方に横並びで、2mm程度の赤いぶつぶつができる症状です。
それほど強くありませんが、痛みやピリピリした感じが出る場合もあります。原因は分かっていませんが、病気というほどではありません。
ストレスや疲れが原因となって発症することもあるので、そうした場合には、体調を整えて少し様子を見るようにしてください。
アフタ性口内炎
誰もが一度は経験したことがあると思いますが、歯肉や頬の内側、舌の側面や唇の裏など、口の中のあらゆる場所にできてしいまいます。直径数ミリの円形や楕円形の境界線がはっきりした突起物です。
口内炎には様々な原因があり、誤って噛んだときや寝不足やストレスが続いたとき、食生活の乱れやウイルス性疾患、鉄欠乏性貧血や全身的疾患で体力が低下しているときに発症します。
特に疲れたりストレスを感じることが多い人は、繰り返して出て治りにくいことがあるので、病院で診てもらいましょう。
塗り薬や飲み薬が処方されることもあります。ビタミンやミネラルを積極的に摂り、食事のバランスに気をつけることで改善する場合もあります。
木苺舌
舌の先が赤くなり、斑点のようなものができます。不安神経症や不眠症、自律神経失調症、更年期障害などの原因が考えられます。
溶連菌感染症
溶連菌に感染すると風邪のような全身の症状の他に、イチゴ舌と呼ばれる赤いブツブツができることがあります。熱や喉の痛み、全身の発疹なども見られます。
子供に多い疾患ですが、大人がかかることもあります。病院に行くと口腔の粘膜を取って診断できる検査キットがあるので確実に診断ができます。
咽喉頭異常感症
食道や喉の違和感を感じて、食べ物飲み込みにくいなどの症状がでます。舌が腫れるような感じがすることもあります。
慢性的なストレスや疲れ、不安感から起きます。続くようなら耳鼻咽喉科などで診断してもらいましょう。適切な科へ紹介になる場合もあります。
まとめ
今回は、舌に赤いぶつぶつができたときの原因について解説してきました。舌の症状が気になる方のお力になれれば幸いです。