急に起こりうる耳鳴りやめまい。不安な気持ちに襲われますよね。耳鳴りやめまいの原因はたくさんありますが、重大な病気のサインとしてこれらの症状が現れることもあります。今回は、耳鳴りやめまいの原因となる病気についてまとめました。
メニエール病
耳鳴りや耳閉感、そしてぐるぐるとしためまいは、メニエール病のおそれがあります。これは耳の奥にあり、平衡感覚を感じる三半規管の異常によるものとされています。
このメニエール病の原因は、未だによくわかっていませんが、ストレスが関係しているという説が有力です。耳鼻咽喉科で診断がつかないこともありますが、内服薬や休養をとることで改善することが多いようです。
脳虚血
めまいと勘違いしやすいのが「立ちくらみ」になります。脳に流れる血液の量が減ると、脳が必要とする栄養分や酸素が不足してしまい、貧血のようなふらふらとした状態になるおそれがあります。このように一時的に脳に行く血液量が減ると耳鳴りやめまいが起こる可能性があります。
自律神経失調症
めまいや耳鳴りだけでなく、頭痛や不眠、頭重感、抑うつなどのさまざまな症状が起こる可能性があるのが、自律神経失調症です。
これは自律神経の交感神経と副交感神経のバランスがうまく取れず、乱れた状態が続くことによって起こります。
主に過度の緊張状態やストレスなどがかかることが原因となります。また、薬の副作用で起こる可能性もありますので、お薬を飲んでいる方は、医師や薬剤師に相談してみましょう。
顎関節症や頭蓋骨の歪み
顎関節症や頭蓋骨の歪みが原因となって、めまいや耳鳴りが起こることがあります。
これは、頭蓋骨を構成する骨の一つである側頭骨が、中耳や内耳の近くにあり、その中に音を感じる蝸牛や平衡感覚を感じる三半規管があるためです。
側頭骨に歪みなどが生じると、これらの部分にも不調が出てしまうのではないかと考えられています。顎関節は側頭骨と下顎骨からできているため、顎関節症の場合でも同様です。
重大な病気
めまいや耳鳴りがひどければひどいほど、重い病気が原因と考えられがちですが、実は「めまいや耳鳴りのひどさは原因の病気の重さとはあまり関わりがない」と言われています。
ここで、注意しなければならないのは、めまいや耳鳴りと同時に起こっている症状です。
めまいや耳鳴りが軽くても、呂律(ろれつ)がまわらない、意識がもうろうとしている、手足が痺れているような感じがする、などの症状がある場合は、すぐさま病院を受診してください。脳梗塞や脳出血など、脳の病気が原因である場合があります。
まとめ
たかが耳鳴り、たかがめまいだと思わずに、しっかりと随伴症状を知っておくことが大切です。不安な時は、耳鼻咽喉科の専門医を受診しましょう。