爪の白い部分をなんと呼ぶかご存知の方は少ないかもしれません。この部分、その名も「爪半月(そうはんげつ)」と言います。ここでは、この爪半月がない場合や大きい場合に考えられる原因について見ていきたいと思います。
爪半月が表す健康状態とは
爪の根元にある白い半月状のものを爪半月と言います。なぜ白いのか…それは生えてきたばかりの新しい爪だからです。
作られたばかりの爪には水分が多く、血液の色を通しにくいため白く見えます。「爪は健康のバロメーター」と言われるように爪に現れる様々な症状で健康チェックが出来ます。
爪半月が「大きいと健康、ないと不健康」とよく耳にする方も多いと思いますが、実はこれは完全なる俗説です。
人によって爪半月の大きさに差があるのはなぜ??
人によって爪の形、厚さなどに差があるように爪半月の大きさにも個人差があり、遺伝的要素も含まれています。
爪は爪母(そうぼ)と呼ばれる爪の根元で形成され1日に約0.1mmづつ成長していきます。成長するにつれ水分が抜けて硬い爪になり、白色から透明に変わっていきます。
爪の成長が早い人は、水分が抜ける前に伸びていくので爪半月が大きくなり、逆に爪の成長が遅く水分が先に抜けてしまう場合は爪半月が小さくなるというわけです。
爪の成長スピードが影響し、爪半月の大きい人は新陳代謝が良く、反対に爪半月が小さい人は、爪の成長が遅く、新陳代謝が悪いということになります。
人間は日々代謝によって古い細胞を壊し、新しい細胞を作り出しています。代謝が良いと言うことは血流がよく、栄養バランスが整っていて身体全体に良い血液が循環されていることになります。
逆に爪半月が小さい人は新陳代謝が悪いということになります。同じ人でも年齢によって基礎代謝に変化がみられることにより、爪半月の大きさにも変化が現れます。
生涯の中で10代後半あたりがもっとも爪半月が大きい時期と言われます。
爪半月の大きさが表す体に潜んだ病気
単に新陳代謝のよし悪しの問題だけであれば良いのですが、過度な増減が長く続く時には体に何らかの異変が起きている可能性があります。
爪半月がなくなってきた場合
基本的に年齢を重ねるごとに新陳代謝は悪くなり爪半月にもそれが現れてきます。
爪半月の現象は新陳代謝の低下を表しますが、その他にも肌のかさつき、疲れ、肩こり、腰痛、更に動脈硬化や脳梗塞、内臓疾患などの命に関わる重大な病気へと発展している場合もあります。
親指にはあるのに他の指にはない場合、これは全く問題ありませんが、全ての指には全く爪半月がない場合は、血流不良が疑われ、貧血や脳梗塞の可能性があるので要注意です。
爪半月が大きすぎる場合
手先を使う仕事が多い人は、爪半月が大きくなることもありますが、指先を使う作業は変わらないのに爪半月が広がってきたと言う人は少し注意が必要です。
爪の半分以上を占めている場合は、血流過多による高血圧の疑いがあります。爪半月が明らかに大きくなってきた場合は、こまめに血圧を図るなど体調管理に気をつけてみて下さい。
高血圧が原因によるものであれば、血圧が安定し体調が改善されれば元の大きさに戻っていきます。
まとめ
基本的に爪半月の大きさで心配をする必要はないかもしれませんが、全くない場合や急に広がってきた場合には、その裏に重大な病気が潜んでいる可能性もあるので注意しましょう。