無事に生まれてきてくれてほっとしたと思ったら、退院と共に育児の不安がいっぺんにやってきます。特に赤ちゃんは、大人に比べてしゃっくりが多く起こります。
苦しそうにしゃっくりをしている赤ちゃん、特に新生児を見ていると、このまま呼吸が止まってしまわないか?こんなに頻繁にしゃっくりをしていて異常では?と心配になることもあるかと思います。
ほとんどの場合自然に治まり、健康状問題はありませんが、そばで見ている大人は何とかしてあげなければと思ってしまいますよね。そんな赤ちゃん(新生児)のしゃっくりの原因や止める方法などについてご紹介致します。
目次
赤ちゃん(新生児)がしゃっくりを多くする原因は?
しゃっくりは、横隔膜の痙攣により起こることはよく知られています。
なんらかの刺激が、肺の下に位置する横隔膜、そのまわりの神経や筋肉に伝わり、声帯の筋肉も縮まる際に、あのしゃっくり独特の苦しそうな音が呼吸と共に起こります。
普段は、横隔膜が呼吸に合わせて上下に動くことにより、肺がスムーズに動くことができます。
横隔膜が痙攣を起こすと、脳から送られる指示にも変化が起こり、筋肉の収縮のしゃっくりが出ます。しゃっくりは誰にでも起こる現象で、数分から数時間で自然に治まり、ほとんどの場合は無害です。
また、胎児のうちからお母さんのお腹の中で、しゃっくりをしていることが確認されています。
からだ全体の機能がまだまだ未熟な赤ちゃんは、個人の体質もありますが、ほんのささいな刺激であってもしゃっくりを起こす原因となります。
赤ちゃん(新生児)のしゃっくりの止め方は?
室温の変化
生後病院にいるうちは、室温管理もしっかりされ急な温度変化にさらされることは、ほとんどありません。
退院し自宅などに赤ちゃん(新生児)を連れて帰ってくると、病院と違いエアコンの風の当たりぐあいや、窓やドアの開け閉めなど空気の流れの変化があります。
大人には感じることのないほんの少しの冷たい風が当たるだけでも、刺激となりしゃっくりが出ることがあります。
空気を新鮮なものに入れ替えることは大切ですが、急激な温度変化が起こらないよう気をつけましょう。室内の環境が落ち着けば、自然にしゃっくりも治まるので心配はいりません。
どうしても気になるようであれば、母乳やミルク、人肌に冷ましたお湯などを少量飲ませると止まる場合もあります。
おむつの汚れによる赤ちゃんのからだの冷え
外気温だけでなく、おしっこやゆるい排便などにより、赤ちゃん自身のからだの冷えも、しゃっくりが起こる刺激となります。
おむつの中の状態を確認してみてください。からだが温まるまで、おくるみなどでからだをすっぽりくるみ少し抱いてあげるだけでも、いつのまにか止まっていたりします。
授乳後のしゃっくり
赤ちゃんは、ミルクと一緒にたくさんの空気も吸い込んでいます。新生児はまだうまくゲップをだすことができません。
授乳が刺激になりしゃっくりが起きた場合は、首の裏をしっかりと支えて、縦抱きにしてそっと背中をさすりゲップを出してあげてから、ゆっくりと背中をさすっているうちに自然に呼吸が整い治まってきたりします。
注意が必要な赤ちゃんのしゃっくり
まれに、熱があったり、からだに発疹が出てきたりする場合、急性の伝染性の病気にかかってしまっていたり、なんらかのアレルギー症状が起きている可能性もあります。
脳の中枢神経に異常を起こす病気の場合も頻繁なしゃっくりがでることもあります。
からだがぐったりしていて、ミルクも受け付けないなどあきらかにいつもと異なる変化がある場合は、専門の医療機関で診察を受ける必要があります。
最後に
しゃっくりをしている時間や回数は、赤ちゃんによって異なり、上の子はしゃっくりをほとんどしなかったのに、二人目の子は、同じように育てているつもりなのに、頻繁にしゃっくりをするなどという場合もあり、個人の体質も大きく関係しています。
ですから、通常はしゃっくりが出ても、止まってから顔色も良く元気であれば問題はありません。
首のすわりに気をつけながら、縦抱きにして背中をそっとさすっていると自然に、いつの間にか止まっていたりするので、大人がゆったりとした気持ちで赤ちゃんの呼吸を整えてあげましょう。