日常生活を送る中で、ほっとできる瞬間の喫煙や、仕事が終った後の飲酒は1日の疲れやストレスを解消するためには欠かすことのできないものとなっている人も多いのではないでしょうか?
大人になってから、頻繁にしゃっくりが出るようになったと感じたりする人の中で、特にお酒を飲んでいるときや、タバコを吸いはじめたときにしゃっくりが多く起こるような場合、これらの嗜好品がしゃっくりを誘発する原因になっている可能性もあります。お酒やタバコとしゃっくりの関係についてご紹介致します。
お酒がしゃっくりの原因になっている?
適度な飲酒は、血行を良くしたり、コミュニケーションのひとつの手助けになったり、プラスの働きも持っています。
しかし、お酒を飲まないと落ち着いていられなくなるなどのアルコール中毒に近い状態や、強いストレスを紛らわすための多量の飲酒は、からだにさまざまな影響を与えます。
アルコールを摂取すると、肝臓でアセトアルデヒドが生成されます。お酒に強い人は、あまり経験がないかもしれませんが、お酒に弱い人などは、ほろ酔いの気分の良さよりも、吐き気や頭痛に悩まされるという人も数多くいます。
飲酒の際のさまざまな不快症状は、このアセトアルデヒドの作用が脳の中枢神経にも影響を及ぼしているためです。一方のしゃっくりは、なんらかの刺激を受けることで横隔膜の痙攣が起こる症状です。
脳の中枢神経に異常がある場合、しゃっくりの刺激を起こす誘引になるため、お酒を飲むとしゃっくりが出やすくなります。
また食道がんや胃がんなどの病気が潜んでいる場合もしゃっくりが起こりやすくなり、アセトアルデヒドは発がん性もある成分のため、消化器系のがんの原因のひとつになりかねません。
通常の健康に問題がない場合は、飲酒の際の冷た過ぎたり、熱過ぎたりする温度が刺激になったり、胃に入った多量のお酒が、その下の部分にある横隔膜に影響を及ぼしたりして、しゃっくりが起こることもあります。
お酒を飲むときには、味の濃い食品や辛いものを一緒に摂取することが多く、これらの刺激物がしゃっくりを起こす引き金になる場合もあります。
タバコを吸うとしゃっくりが出るのはなぜ?
室温や外気温の急激な変化は、肺に入る空気の温度変化につながり横隔膜の刺激となり、しゃっくりの痙攣が起こることもあります。
タバコの煙と空気が肺に入っていくだけでも刺激になりますが、温かい室内から出て、冷たい外気温の中での喫煙は温度変化もあり、より、しゃっくりを起こす誘引になります。
タバコを吸いはじめると、しゃっくりがよく出るという人の中には、タバコに対してアレルギー反応が出ている可能性もあります。
タバコには多くの有害物質が含まれていて、高血圧や動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞、さまざまながんにかかるリスクも高くなります。
タバコは肺や気管支にも悪影響を与えるものなので、頻繁にしゃっくりが出るようであれば、呼吸器内科などでの検査をおすすめします。
最後に
ほとんどのしゃっくりは一時的な刺激により横隔膜が痙攣するもので健康には影響がありません。しかし、頻繁に起こるしゃっくりや、呼吸困難を伴う場合などは、注意が必要です。
特に過度な飲酒や喫煙を日常的に繰り返し、ないと不安定な気持ちになるなどの依存症にまでになっているかな?という人は、さまざまな病気の発症率も高くなるので、少しずつ量を少なくするなどし、定期的な健康診断は必ず受けるようにしましょう。