二日酔いなどになると、ひどい頭痛に悩まされることもあり、頭痛薬を飲みたくなるという人もいます。また、付き合い上、やむを得ずに飲み会に風邪などを引いていても、参加せざるを得ないこともあるでしょう。
このようなとき、気になるのはお酒と薬の飲み合わせです。飲酒した場合、頭痛薬を服用するのはどのくらい時間が経ってからが良いのでしょうか。
頭痛薬とお酒の飲み合わせは厳禁
どの薬の解説にも載っていますが、お酒と頭痛薬の飲み合わせは絶対に行なわないようにとされています。頭痛薬の主な有効成分にはアスピリン系、ロキソニン、イブプロフェンなどです。
アスピリン系の頭痛薬では、アルコールの分解を阻害することが多いために、少量のお酒で通常よりも酔ってしまうケースが多くあります。
ロキソニンやイブプロフェンでは、効果の強さから胃腸に負担がかかりやすく、アルコールと合わせて服用してしまうと、嘔吐、吐き気などが酷く表れることが多くあります。
また、市販薬のノーシンで使用されている有効成分のアセトアミノフェンは、アルコールとの相性が非常に悪く肝機能障害を起こすことでも知られていますし、悪用されて殺人事件などに使用されたこともあるほど危険な組み合わせです。
どの有効成分においても、アルコールとの飲み合わせは非常に危険で、どのような効果が表れるのかは全く予想ができないことなので、お酒を飲むときは頭痛薬を服用しないようにしましょう。
二日酔いになっているときも体内にアルコールが残っている状態なので、薬の服用はしないよう注意しましょう。
どうしても薬を服用する必要があるときは
アルコールが体内で分解されるスピードは個人差があるので、参考程度の情報しかありません。
一般的に、日本酒1合、缶ビール350ミリリットルを飲んだ場合、完全にアルコールが分解されるのは3時間ほどと言われています。これも目安程度にしか過ぎないことをよく念頭に置いてください。
安全を期すのであれば、お酒を飲み終わってから6時間経過してから薬を飲むと良いと言われています。
ちょうど一眠りしたくらいの時間を空けるとアルコールが分解されきっているというわけですが、二日酔いになっているときは、この限りではありません。むしろ、より多くの時間を空ける必要があります。
二日酔いの症状を自覚してから12時間以上経過してから、薬を服用することをお勧めします。
通常であれば、完全に分解されているはずのアルコールが残っているのですから、その分肝機能も弱っているので、二日酔いのときは、アルコールの分解速度も弱まっていることが多くあります。
補助的にウコンやシジミなどを摂取することで、肝機能を強化できることもありますが、効果は個人差が大きいので、あまり当てにするべきではありません。
飲酒前に薬を服用する必要がある場合は、1時間半前までに服用していれば大丈夫としているところもありますが、この方法もお勧めしません。
体内に薬効成分が入ることには変わりなく、そこにアルコールが加わることで薬効がどのように変化してしまうのか不明だからです。
最後に
薬に関する解説をしているところでは、薬の成分によってはお酒との飲み合わせも大丈夫、としているところもありますがアルコールによって薬の効き方に変化が出てしまう以上は、体内からアルコールが完全に分解されてから薬を飲む方がより安全と言えるでしょう。