耳の中にできものがあると、痛みがあってもなくても気になるものです。なかには、そのうち治るだろうと放置しておくと怖い病気もあります。ここでは、そんな耳の中のできものから考えられる病気を痛みのあり・なしに分けてみていきたいと思います。
痛いときの原因は?
まず、痛みを伴うできものができている時の原因についてみていきたいと思います。
ニキビ
毛穴はもちろん耳にもあり、顔とつながった同じ皮膚ですのでニキビもできます。耳にできるニキビは骨に近いこともあり、痛みが伴うことも少なくないようです。
耳はとくにホルモンバランスの影響を受けやすいと言われており、ホルモンのバランスが崩れたときにニキビができてしまうのです。
また、シャンプーやコンディショナーの洗い残しや、お肌に合わないこと、そして皮脂が溜まった状態の不衛生さ、普段使っているイヤホンなども原因で耳ニキビができます。
外耳道真珠腫
外耳道は、耳の外から見える部分を指し、音を集めて鼓膜に伝える役割をもっています。その外耳道の下の部分に耳垢がたまることで、炎症が起きたり変形をももたらします。
これを「外耳道真珠腫(がいじどうしんじゅしゅ)」と言い、慢性的な痛みや炎症による骨の露出などが見られることがあります。
肉芽
中耳炎が治らずに慢性化してしまった時などにできる線維状の組織のことです。炎症部分を肉芽が覆ってできることで、耳から液体が漏れ出る、耳漏も生じることがあります。炎症が治らないことで起こるものなので、痛みを感じることがあります。
ガン
皮膚ガンに分類される耳のガン。耳介・外耳・中耳とできる部位によって名称は異なります。耳介ガンは外から見ても腫れがわかり、外耳ガンは、長期にわたる耳漏や難聴、出血があり、中耳ガンは出血しやすく、顔面神経の麻痺をともなうことがあるなど、それぞれ特徴がありますが、ガンとしての発生頻度はあまり高くありません。
痛くないときの原因は?
では、痛みがなくても、できものがある場合は、どのような原因が考えられるのでしょうか。
粉瘤
耳たぶに角質や垢がたまっていくことが原因で、できもののようになる病気が「粉瘤(ふんりゅう)」です。指やピンセットでつまむと白っぽいかたまりがでてくることもあり、とくに痛みはないものの、放置しておくとガンになることもあるので注意が必要です。
脂漏性角化症
別名「老人性イボ」とも言われ、加齢とともにできる良性の腫瘍のことです。体のどこにでもでき、触ると取れることもあります。悪性化することはありませんが、見た目が気になる場合は、レーザーなどで除去することも可能です。
まとめ
痛みのある、なし別に耳の中のできものを見てきました。痛みがなくてもガンになりうるなど怖いものもありましたね。一方、ニキビをはじめ、垢やシャンプーのすすぎ残しなどからくるできものは、意識して予防することができます。耳周りをいつも清潔に保つように心がけましょう。