後頭部の違和感やしびれはどうして起こるのでしょうか?また、後頭部に違和感やしびれがある場合はどんな病気を疑えばいいのでしょうか?ここでは、後頭部の違和感やしびれの原因についてまとめてみました。
緊張型頭痛
日本で最も多く認められる頭痛で、首筋が張ったり肩がこったりすると同時に徐々に頭痛の症状が出てきます。ストレス・うつ・不安といったことが原因として考えられ、睡眠不足が続いたり、心配事があるとひどくなったりしますし、就職・転職・結婚といった生活環境の変化によっても悪化するケースが多くあります。
緊張型頭痛は、頭が痛いこともありますが、首筋の張りや肩のこりとともに後頭部の違和感や鈍痛があるケースが多く、後頭部が痛いというより、重く圧迫されるような感じや締めつけられるような違和感、何かをかぶっているような感覚を感じたりします。
緊張型頭痛の場合は、1週間から10日ほど続いたりします。また、筋肉が緊張することによって、血流が悪くなり、血流障害が起こりますが、この血流障害により、ふわふわとした感じやしびれた感じがしたり、後頭部が重たく感じたりします。
後頭神経痛
後頭神経は、後頭神経が走っているところに沿って首から後頭部が痛くなったり、頭のてっぺんにまで痛みが走ったり、耳の後ろなどが痛んだりします。髪の生え際や耳の後ろに抑えると強い痛みを感じるところがあります。
痛みとしてはキリキリ、ピリピリ、チクチクといったような言葉で表現されるような痛みで、痛みは数秒から数時間になるものもありますが、間欠期があり、数日から数週間続いたりします。
この後頭神経痛の間欠期は、後頭部の痛みはありませんが、後頭部に違和感や薄皮がついているような鈍い感覚を覚えたり、ジリジリとした痺れ感を感じたりします。実際には触られていないのに、触られているような感覚がする人もいますが、吐き気などの症状はありません。
後頭神経痛が起こる原因としては、肩こりや首筋のこりで筋肉が硬くなり、血管が圧迫されることにより後頭神経に栄養が十分に行き渡らないことによって起こります。また肩の僧帽筋が硬くなることで神経が直接圧迫されることによっても起こってきます。
したがって、ストレスがある人、姿勢が悪い人、運動不足の人などの肩がこりやすい人は、後頭神経痛を起こしやすいと言えます。それ以外に、ケガや手術、感染症などによっても、後頭神経痛が起こる場合があります。
脳梗塞
後頭部がふわふわとした感じがしてり、重い感じがする場合で、しびれなどの神経麻痺が、顔面神経麻痺や手足の運動麻痺として起こってきている場合は、脳梗塞の可能性があります。脳の小動脈に動脈硬化が起こり、細くなった血管が教則したり、閉塞したりすることによって起こります。
気をつけなければいけない症状としては、一過性の脱力や片麻痺、身体の半身の感覚障害が起こったが、数分から数時間で改善するといったことがあったり、そういったことがときに繰り返し起こったりする「一過性脳虚血発作(TIC)」が脳梗塞の前ぶれとして起こることがあります。
こうした症状があった場合は、脳に動脈硬化が起こっている可能性があり、脳梗塞をはじめ、脳出血などが起こる可能性があるので注意が必要です。
まとめ
後頭部の違和感やしびれは、単なる肩こりや首筋の張りが原因で起こっている緊張型頭痛や後頭神経痛の間欠期であるのか、脳の動脈硬化による小動脈の閉塞や脳内出血によって起こっているかを見分けることが大切です。
後頭部の違和感やしびれは、緊張型頭痛や後頭神経痛の間欠期の症状である場合が大半ですが、突然起こった場合や半身に麻痺がある場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。