マダニは小さいながらも、ヒトを咬むことがある獰猛な生物です。個体によっては、人間に害のあるウイルスを保有しているものもいて注意が必要になります。ここでは、そんなマダニに咬まれてしまったときの取り方やおすすめの駆除方法を紹介します。
目次
マダニとは
TVで特集が組まれるほど、世間を脅かすマダニとは一体、何者なのでしょうか。2013年1月、マダニ被害による重症熱性血小板減少症候群(以下、SFTSウイルスと表記)を発症し、国内で初めて死亡例が確認されました。
国内では、主に西日本に生息しており、SFTSウイルスを保有するマダニに咬まれると、発熱、嘔吐、下痢などの症状が重症化し、死亡する例も出ています。
マダニの体長は通常2~3ミリと大きく、肉眼で確認することができます。また、吸血後は体がパンパンに膨れ上がり、1センチほどの大きさになります。
マダニはどこにいるのか?
シカやイノシシなどの動物がよく通る場所に生息するほか、民家の裏山や裏庭、畑、畦道、公園や河川にいることもあります。
普段は、植物の葉の裏などに隠れており、ヒトや動物に触れると乗り移ってきます。咬まれるとチクリとした痛みがありますが、小さい傷だろうと気が付かないケースもあるようです。
咬まれてしまったらどうすれば?
野外でマダニに咬まれてしまったら、まず絶対にしてはいけないことは無理に取ろうとすることです。マダニは吸血時に口の先を皮膚に食い込むようにしてくっついてきます。
手やピンセットなどで引き取ろうとすると、口先が皮膚に残ってしまい、後で手術となってしまうことがあります。絶対に、無理に取ろうとしないでください。何より、病院に急行することがベストです。その際は、皮膚科を受診しましょう。
駆除するにはどうすればいいの?
それでは、マダニを取るにはどうすればいいのでしょうか?
アルコール成分の入ったものを使う
アルコール成分の入った虫よけスプレーやイソジンをコットンに含ませ、マダニに被せた後、綿棒などで刺激を与えます。マダニが嫌がって自分から外れます。
殺虫スプレーを使う
殺虫剤スプレーを持っている場合は、一度綿棒などに吹きかけてからマダニに直接塗ると外れます。
ワセリンを使用する
マダニの体にワセリンを塗り、30分ほど放置します。するとマダニが窒息するため、綿棒などでつつくと外れます。
酢をかける
コットンに酢を含ませ、マダニに被せます。30分ほどで外れます。
取った後も…
これらの方法で、マダニがうまく外れたとしても、必ず皮膚科を受診するようにしてください。マダニの体の一部が皮膚内に残っていると、SFTSウイルスに感染してしまう可能性もあるためです。
まとめ
マダニによる被害は夏場が多く、報告されています。野外フェス、山登りやハイキング、河川でのBBQなど、ヒトがマダニ生息地に多く出かけるためです。
植物が多い場所に行く際は、長袖・長ズボンを着用し、肌の露出をできるだけ控えるようにしましょう。それでは今年も、つつがなくお過ごし下さいませ。