気を付けていても、なってしまうのが「水虫」。治ったと思っても再発する可能性が高く、とても厄介な病気です。今回は、その水虫の原因となる水虫菌の生存期間と効果的な消毒方法をまとめました。
水虫菌の生存期間
そもそも、水虫を起こす菌は「水虫菌」という名前ではなく、「白癬菌(はくせんきん)」というカビの一種です。この白癬菌は、ジムや銭湯などの共同浴場のバスマットなどからも感染することが明らかとなっています。
そして、人体に感染していない状態でも、ある程度生存していることが分かっています。バスマットのように湿った場所でなくても、人体から落ちた皮膚や垢などの中でも生存可能なので、かなりしぶとい菌ですね。
この白癬菌の生存期間は、環境によっても左右されますが、おおよそ1週間くらいだと覚えておいてください。
白癬菌は高温多湿を好むため、夏場の方が冬場よりも長く生き続けます。夏場の共用バスマットは白癬菌が増殖しやすい環境であるため、注意が必要です。
水虫菌の効果的な消毒方法
白癬菌はカビの1種なので、もちろん消毒することが可能です。以下に、白癬菌に効果のある消毒薬をまとめました。
- グルタラール(グルタルアルデヒド)
- ヨウ素剤(ヨードチンキ、ポビドンヨードなど)
- 次亜塩素酸ナトリウム、クロル石灰などの塩素系薬剤
- エタノール、イソプロパノールなどのアルコール系薬剤
- 過酸化水素水(オキシドール)
- 逆性石鹸(塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウムなど)
- クレゾール石鹸などのフェノール類
意外と身近にあるアルコールやヨウ素剤などでも消毒薬でも、白癬菌を簡単に殺菌してしまうことが可能なのですね。
ここで覚えておいていただきたいのは、これらの薬剤は治療薬としては使えないということです。
こういった消毒薬を皮膚に浸透させるのはとても困難ですし、薬剤によっては皮膚のダメージだけでなく、人体にも影響を及ぼす可能性のものがあります。
皮膚にダメージを与えると、白癬菌だけでなく、他の細菌に対しても肌のバリア機能が弱ってしまうため、逆効果です。
まとめ
もし水虫になってしまった場合は、治療には必ず水虫薬を使うようにしましょう。水虫の薬は上記に挙げたような薬剤ではなく、白癬菌に対して選択的に効果を持つ抗真菌薬が有効なおかつ安全な治療法となります。しっかり治して、二度と再発しないようにしましょう。