イネ科の植物でも花粉症を起こすことが知られていますが、その代表的な植物に「カモガヤ」があります。
今回は、カモガヤ花粉症のピーク時期とその症状や対策についてまとめます。
目次
カモガヤってどんな植物?
カモガヤとは、イネ科に分類される植物で、オーチャードグラスとも呼ばれる多年草です。
牧草として栽培されますが、身近な河川敷や道端などにも雑草として生息しています。
ピーク時期
カモガヤ花粉の飛散時期は、5月~8月で、スギ花粉症が落ち着く頃、カモガヤ花粉症が始まります。カモガヤは、夏の花粉症の原因の代表的植物です。
スギ花粉症の約半数の人は、カモガヤ花粉症でもあるといわれており、スギ花粉症からそのまま症状が続いてしまうという人もいるようです。
症状
カモガヤ花粉症の症状は、スギ花粉症と同じように、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみが起こります。皮膚のかゆみが見られる場合もあります。
また、カモガヤなどイネ科の植物にアレルギーがある場合、小麦などイネ科の食物を食べて運動すると、蕁麻疹や吐き気、呼吸困難、血圧低下などアナフィラキシーショックを起こす恐れがあります。
カモガヤ花粉症の時期は、小麦から作られるパンやうどんなどを食べるのは控える方がよいでしょう。
さらに、花粉症の人が、特定の果物や野菜などを食べることで、15分以内に唇や口内がかゆくなったり、腫れたりする「口腔アレルギー症候群」を引き起こすこともあります。
こちらも重症になるとアナフィラキシーショックを起こす恐れもありますので、十分に注意が必要です。
これは、アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)である花粉のたんぱく質と特定の果物や野菜のたんぱく質がよく似ているため、体が花粉に対してと同じようにアレルギー反応を起こすためです。
カモガヤなどイネ科花粉症の人は、スイカ、メロン、オレンジ、トマトなどで起こしやすいといわれています。
対策
対策1.初期療法を行う
花粉症は、花粉が飛ぶ前の2週間ほど前から治療を始めると、症状が出るのを遅らせたり、症状を軽くすることが可能といわれています。
カモガヤ花粉症であることがわかっている場合は、花粉の飛び始める前に病院を受診し、準備しておくのがよいですね。
対策2.カモガヤの生息地域には近づかない
カモガヤの花粉は、あまり遠くまで飛びません。飛んでも数十メートルの範囲程度といわれています。そのため、カモガヤが生えている場所に近づかないことで、花粉との接触をかなり避けることが可能です。
花粉の飛散時期は、河川敷や道端などカモガヤが生えている場所には極力近づかないようにしましょう。
対策3.マスク、メガネ、帽子をつける
やはり、マスク、メガネ、帽子をつけるのは、花粉症対策の基本ですね。
花粉対策用の立体マスクや花粉防止用のフレームに付いたフードが顔にフィットするメガネがより効果的です。
対策4.玄関で花粉を落とす
花粉を室内に入れないことも重要です。外から帰ったら、玄関先で衣類や髪の毛についた花粉を払い落としましょう。
対策5.手洗い、うがい、洗顔を行う
外から帰ったら、手洗い、うがい、洗顔をしましょう。シャワーを浴びることが可能であれば、シャワーを浴びて、花粉を洗い流してしまうのがよりよいでしょう。
汗ばむ季節になってきたら、花粉は払っても落ちなくなってきますので、特に有効ですね。
また、その他花粉症対策に関する詳細は以下をご覧ください。
まとめ
カモガヤは、イネ科の多年草で、夏の花粉症の原因になることが多い植物です。
スギ花粉症が治まる頃に鼻水、鼻づまり、目のかゆみがだらだらと続くようであれば、カモガヤ花粉症を疑って、病院で原因を検査してもらうことをおすすめします。
原因植物を知っておくことは、その後の花粉症対策がとりやすくなります。以下の記事もあわせてご覧ください。