花粉症の原因となる植物は、さまざまなものがあります。
スギ花粉症が落ち着いて来る時期なのに、花粉症の症状が見られる場合は、イネ科花粉症である可能性があります。
今回は、イネ科花粉症のピーク時期、症状や対策についてまとめます。
目次
イネ科花粉症とは
イネ科花粉症とは、イネ科の植物の花粉が原因で発症する花粉症です。
イネ科花粉症の原因となる代表的な植物には、カモガヤ、オオアワガエリなどがあります。その他にもハルガヤ、ネズミムギ、ホソムギなど多くの種類があります。
これらは、日本全国の河川敷や道端、空き地などに広く生息している雑草です。
ピーク時期
イネ科花粉症のピーク時期は、イネ科植物の花粉の飛散量が多くなる時期です。
イネ科の植物は種類が多いため、花粉の飛散時期もさまざまで、地域でピーク時期は少し異なってきますが、5月~6月頃と8月~9月頃に花粉の飛散量が多くなります。
花粉症のピーク時期が2回あるということですね。
症状一覧
イネ科花粉症の症状は、目のかゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状はもちろんですが、皮膚のかゆみなども見られる場合があります。また、イネ科花粉症の人がイネ科の食物(小麦)を摂取することで、症状が悪化する場合があります。
特に、イネ科花粉症の時期にパンやうどんなど小麦を使った食物を食べて運動すると、蕁麻疹や呼吸困難、血圧低下など強いアレルギー症状を起こすことがありますので、注意が必要です。
イネ科花粉症の人は、イネ科花粉症の時期は、小麦の摂取は控える方がよいでしょう。
対策一覧
対策1.イネ科植物に近づかない
イネ科の植物は、スギなどの樹木に比べ、背丈が低く、花粉の飛ぶ範囲は数十メートルほどといわれています。そのため、イネ科植物が多く生えている地域(河川敷や道端、空き地など)に近づかないようにすることで、花粉との接触がかなり少なくなります。
対策2.マスク、メガネ、帽子をつける
外出するときは、花粉防止用のマスクやメガネ、帽子をつけて出かけるようにしましょう。
対策3.室内に花粉を持ち込まない
髪の毛や衣類などについた花粉を家の中に持ち込まないように、玄関先で花粉を払い落としてから家の中に入りましょう。
対策4.手洗い、うがい、洗顔をする
外出から帰ったら、手洗い、うがい、洗顔をして、付着した花粉を洗い流しましょう。
シャワーを浴びるとより効果的です。
対策5.花粉の飛散量の多い日の外出を控える
特に、風の強い日や天気のよい日は花粉が飛びやすくなりますので、できるだけ外出を控えるとよいでしょう。
対策6.初期療法を始める
花粉の飛散時期の2週間くらい前から抗アレルギー薬の服用を始めておくと、症状が出るのを遅らせたり、症状が軽くなる可能性があるといわれています。
すでに、花粉症になる原因植物がわかっている場合は、早めに病院を受診し、花粉の飛散に備えましょう。
まとめ
イネ科花粉症のピーク時期は、5月~6月と8月~9月の2回あります。
イネ科花粉症の症状はスギ花粉症と同じように、目のかゆみやくしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状です。
イネ科花粉症の原因となるイネ科の植物は、河川敷や道端、空き地などとても身近なところに生えています。花粉の飛散範囲はそれほど広くないため、イネ科植物の花粉の飛散時期は、できるだけ生息している地域には近づかないことで、花粉との接触リスクがかなり少なくなります。
自身が何の花粉症か知っておくことは、事前の対策にとても役立ちます。花粉症かな?と思ったら、早期に病院で検査されることをおすすめします。