帯状疱疹は幅広い年代で見られる病気ですが、発症者の7割が50歳代以上です。ストレスや加齢による免疫力の低下によって罹りやすくなると言われています。ここでは、帯状疱疹の感染経路とうつる期間についてまとめていきたいと思います。
感染経路
原因となるのはヘルペスウイルスですが、人に感染するヘルペスは8種類あります。帯状疱疹の原因となるのは3つ目の水痘・帯状疱疹ウイルスのみです。
- 単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1・口唇ヘルペス)
- 単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2、性器ヘルペス)
- 水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)
- EBウイルス
- サイトメガロウイルス
その他、ヒトヘルペスウイルスが3種類あります。
帯状疱疹は昔かかった水疱瘡のウイルスが体の中に潜んでいて、何らかの原因で免疫状態が悪くなると神経節に沿って症状が出ます。
感覚神経のある顔や胸、背中、頭などに最初は違和感やヒリヒリするような痛みを感じますが、そのうち赤い発疹が現れ、水ぶくれができます。最後は水ぶくれが破れ、かさぶたができて治ります。
水疱瘡に一度感染したことのある人には水痘・帯状疱疹ウイルスが感染することはありません。しかし未感染の子どもには感染の可能性は高く、約2週間の潜伏期間を経て水疱瘡の症状が出ます。
水疱の状態で感染することが多く、かさぶたや痛みだけで感染することはありません。帯状疱疹は、空気感染はなく接触感染のみです。
赤ちゃんへは母乳などでは感染しませんが、感染した人が使ったタオルや手指についたウイルスを間接的に触ることにより感染します。うつる場合は、帯状疱疹ではなく水疱瘡を発症します。
うつる期間
通常、帯状疱疹は水疱ができた後、1〜2週間でつぶれて皮膚がただれた状態になります。水疱の内容液にウイルスが存在するため注意が必要です。タオルや衣服へウイルスが付着した場合でも数時間は感染の可能性があります。
また、帯状疱疹の治療期間は病状によって変わります。早くても2週間、皮膚の状態によっては1ヶ月以上かかる場合もあります。
治療期間中に人にうつさないために注意することは、水疱をつぶさないということです。感染を起こし、症状の悪化につながります。
また、水疱瘡に感染したことのない人は、乳幼児には接触しないように注意しましょう。特に水疱瘡にかかったことのない妊婦が感染すると胎児に影響を与える可能性があります。
まとめ
帯状疱疹は誰でも感染する可能性がある病気です。放置すると悪化していくため帯状疱疹を自己判断で治療を行うことは危険です。
早く治療を開始すると症状も軽く、通院期間も短くてすみます。周囲への感染の可能性や似たような皮膚の病気もあるため自己判断はせず皮膚科を受診しましょう。