足の甲の骨折には同じところにストレスが繰り返しかかるため起こる「疲労骨折」と「衝撃による骨折」の2種類があります。今回は、それらの原因や症状、治療について調べてみました。
疲労骨折について
主に中学生や高校生でマラソンやサッカー、バスケットボールなどのスポーツをしている子供に多くみられます。足の甲の骨の同じところが圧迫されて、内部に細かい骨折が起きてしまうのが原因です。
大人でも20-30代のアスリートに見られることがあります。足に違和感を感じたら無理をせず、すぐにコーチに相談してください。
そのまま運動を続けると修復する前にまた細かい骨折が生じて、骨全体の骨折になってしまいます。
疲労骨折の症状は、はじめは痛みを感じません。ですので、気づかないこともしばしばあります。しかし、気にせずに歩いたり走ったりしているうちに、どんどん痛くなってきます。
そして、強い痛みに変わってくるのです。少しでもおかしいと感じたら疲労骨折を疑ってください。診断は、整形外科でレントゲン撮影の画像を見てになります。
疲労骨折と診断されたら、
- アイシング(20分以上、感覚が無くならないまでしない)
- 安静
- 骨折している足に負担をかけない
というのが基本です。とくに安静が重要になります。
治療は、安静を保ちながら自然治癒を待つという感じになります。最低1ヶ月、ひどい場合は2~3ヶ月かかります。その間、足に負担がかからないようにするために木靴やサポートシューズを履いたりすることもあります。
手術することはまずありません。はっきりと骨折がレントゲン画像に写る場合はギブスで固定します。いずれにしても早期診断、治療が復帰の近道です。おかしいなと思ったらすぐに運動をやめて整形外科を受診しましょう。
衝撃による骨折について
高いところからつま先で着地したり、重いものが足の甲に落ちたり、布団などにつまづくなどして思わぬところで足の甲を骨折してしまうことがあります。
とくに高齢者は足の上がりが悪いので、つまづくことに注意が必要です。家の中の些細な段差にも気をつけなければなりません。
疲労骨折と大きく違うのは、骨折したその瞬間から強い痛みが出るというところです。患部が赤く腫れあがったりします。
治療は、まず腫れが落ち着いてきたらマッサージや温熱療法をします。そして足の関節を真っ直ぐにして、太もも辺りからギブスで固定します。
3週間くらいで骨が融合してきます。8週間くらいで足底板と包帯がはずれ、12週間くらいで完治します。
長期間固定をすると足の筋肉が減るので、歩くのが困難になります。そのため、ギブスがはずれたら少しずつ足を動かすリハビリをはじめます。
まとめ
どちらの骨折もはじめは安静がいちばんです。高齢者は日ごろから転んだり、つまづいたりしないよう足の筋肉を鍛えておくことが大切です。