
首の付け根に起こるこりは、多くの人が感じる痛みの1つです、もしこの症状に加えて頭痛、とくに後頭部における痛みを感じているようでしたら、それは単なるこりではない可能性があります。そこで、今回は、首の付け根や後頭部の痛みが同時に起こる原因を挙げてみたいと思います。
原因は?
首と頭は近い位置に存在することから、首のこりだと思っていても、頭への影響を及ぼし、頭痛を併発していたということも少なくありません。とくに人間の頭部は重く、体重50キロの人で約5キロほどあるといわれています。その一方で日本人の骨格は欧米人に比べ華奢であるため、欧米人より首や肩のこり、痛みを感じやすいそうです。
そんな首の付け根と後頭部に痛みが走った時、どのような原因なのでしょうか。それは「後頭神経痛」です。その痛みは後頭神経に沿って、首の付け根あたりから耳の下、髪の生え際など後頭部に沿って、痛みを感じます。
その痛みは人によっても異なりますが、ピリピリ、チクチクとしたような痛みが数日から一週間程度続くといわれています。頭皮近くでの痛みのため、髪をとかす際に痛みを感じたり、触診によって判明することも少なくないようです。
後頭神経痛の原因としては、1.血管の圧迫、2.ストレス、3.ケガ、4.僧帽筋のこりが挙げられます。まず、血管の圧迫ですが、運動不足や長時間にわたる同じ姿勢、猫背などによって、血管が圧迫されてしてしまうと、血流が悪くなってしまい、痛みを感じます。
後頭神経痛の原因のほとんど、また、後頭神経痛を訴える方の多くに共通しているのがストレスです。肉体的、精神的ストレスは血流を悪くさせ、筋肉のこりだけでなく神経を圧迫してしまい、痛みを引き起こします。
そして、ケガや手術によっても起こることが考えられます。ケガや手術によって負荷やダメージが神経に伝わることで後頭神経痛をもたらします。
最後に僧帽筋のこりですが、僧帽筋とは後頭部から、肩甲骨あたりにかけて広がる体の中でも大きな筋肉の1つです。この部分に血流不良が生じ、硬くなってしまうと神経を圧迫し、痛みを生じます。
後頭神経痛の対策は?
首の付け根と後頭部同時に起こる痛みの原因は「後頭神経痛」である可能性が高いことをご説明しました。では、後頭神経痛を発症した時は、どのように対処するのが良いのでしょうか?
まず、後頭神経痛の原因は僧帽筋や首、肩のこりが原因となっていることが多いので、首や肩周りを温めて血流の改善を行うことが大切です。
おすすめなのは、水で濡らしたタオルをしぼり、レンジで30秒ほどチンして首から肩にかけてまくことです。安価ですし、すぐに取り入れられ、応急処置にもなります。
そして、第2にビタミンB12の摂取です。外科を受診して後頭神経痛と診断された場合にも、ビタミンB12が処方されることが多いといいます。これは、ビタミンB12に神経の修復作用があるため、用いられているようです。
そして、何より、ストレスの解消です。ストレスは筋肉のこりをもたらすだけでなく頭痛など他の症状をも併発します。仕事や学業によるストレスは避けられませんが、ウォーキングやヨガなどは一人でもでき、筋肉のこりだけでなく、ストレスの解消にも効果的です。ぜひ、日常生活に負担のない程度に取り入れてみてくださいね。
まとめ
首の付け根と後頭部に同時に起こる痛みの原因は、後頭神経痛である可能性が高いです。このような症状を感じたら、今回挙げた原因を思い出し、ストレスや筋肉への負荷のない生活を心がけましょう。