多くの方が一度はやけどの経験があるのではないかと思います。熱いものなどに触れると皮膚組織が破壊され炎症を起こします。ここでは、ゲンタシン軟膏のやけどへの効果と注意点について見ていきたいと思います。
やけどとは
「やけど」と一口に言っても、その症状はさまざまで、Ⅰ度からⅢ度まで分類されています。
Ⅰ度では赤みを帯びる程度で跡も残りません。ちなみに日焼けなども軽いやけどの一種に当たります。Ⅱ度以上になると赤く腫れたり、水疱ができたりします。程度によっては跡が残る可能性があります。
軽いやけどの場合は冷たい水で10分程度冷やして、念のためステロイド入りの軟膏を塗って様子を見るのがよいと思います。傷ができているわけではないので、傷口から感染する恐れもほとんどありません。
Ⅱ度以上になってくるとその症状によりきっちりと対応する必要があり、特に水ぶくれができた場合などはより慎重に対応しなければなりません。
その場合、まず水疱が破れないようにていねいにワセリンをその上から塗ってください。あとはガーゼなどで保護しておくのがよいでしょう。
水ぶくれができているということはその下で皮膚が再生をしているということでもあるので非常に大切な期間です。この水ぶくれが破れてしまうとやけどの跡になってしまったり、感染を起こす可能性があります。
ゲンタシンは効くの?
そういった中でゲンタシン軟膏はどこで使うのかということですが、そもそもゲンタシン軟膏はゲンタマイシンというアミノグリコシド系の抗生物質が主成分の外用剤です。
ですので、感染の恐れがある場合や感染してしまった場合、やけどの場合は、水ぶくれが破れて感染を起こしたときや患部がジュクジュクした状態になっているときにゲンタシン軟膏を塗るのがよいでしょう。
ジュクジュクした状態というのは皮膚がしっかりとできておらず、細菌による感染が非常に起こりやすいのです。ポイントはその患部を覆うようにしっかりと塗ることです。
ゲンタシン軟膏で傷口を保護するようなイメージです。また、炎症を抑えるためにリンデロンなどのステロイドを併用するのも効果的です。
両剤を塗る必要がある場合はリンデロンVG軟膏が用いられます。リンデロンVG軟膏はベタメタゾン(ステロイド)とゲンタマイシンの両方が成分として入っています。
ゲンタシンをやけどに塗ることに対して特に注意する点はないのですが、塗った後に発疹やかゆみが出た場合には副作用の恐れがありますので、使用を中止して処方元の医師にご相談ください。
最後に
今回は、ゲンタシン軟膏のやけどへの効果と注意点について見てきました。やけどは治療や処置を間違えると跡が残ってしまう可能性があります。正しい判断のもと適切な処置を心がけてください。