お酒を飲む機会が増えると、レバウルソやヘパリーゼなどがお酒のお供に大活躍しますね。ところで、レバウルソとヘパリーゼって何か違いがあるのでしょうか?今回は、レバウルソとヘパリーゼの違いやどちらが効果があるのかなどについてまとめます。
レバウルソとは
レバウルソは、佐藤製薬から発売されている、肝臓水解物とウルソデオキシコール酸を配合した滋養強壮剤です。第3類医薬品に分類されます。
添付文書上の効能記載は、「滋養強壮、虚弱体質、肉体疲労、病中病後、食欲不振、栄養障害、発熱性消耗性疾患、妊娠授乳期などの場合の栄養補給」で、飲酒の機会が多かったり、仕事などで疲れを感じたり、胃腸の調子が良くなく、食欲がないなどといった場合に適しています。
肝臓水解物とは、牛や豚などの哺乳動物の肝臓を消化酵素で加水分解して、アミノ酸やペプチドなど吸収されやすいレベルまで分解したもので、速やかに吸収され、肝臓の新陳代謝(肝細胞の生まれ変わり)を促し、肝臓の機能を助けます。
レバウルソの肝臓水解物は、豚の肝臓を消化酵素で加水分解したものです。ウルソデオキシコール酸は、胆汁に含まれる胆汁酸のひとつで、肝臓で肝細胞の機能を改善して、胆汁の分泌を増やし、消化酵素による脂肪の分解を助けます。
レバウルソには、錠剤タイプとドリンクタイプがあり、肝臓水解物とウルソデオキシコール酸の他に、ビタミンB2が配合ざれています。その他、ビタミンB2の他に、ビタミンC、ニコチン酸アミドなどのビタミンや生薬などを配合した錠剤やドリンクもあります。
ヘパリーゼとは
ヘパリーゼは、ゼリア新薬から発売されている肝臓水解物を配合した滋養強壮剤です。第3類医薬品に分類されます。ドリンク剤の中には、第2類医薬品に分類されるものもあります。
添付文書上の効能・効果は、「滋養強壮、胃腸障害、栄養障害、病中病後、肉体疲労、発熱性消耗性疾患、妊娠授乳期などの場合の栄養補給、虚弱体質」で、レバウルソ同様、飲酒の機会が多かったり、仕事などで疲れを感じたり、胃腸の調子が良くなく、食欲がないなどの場合に適しています。ヘパリーゼの肝臓水解物も豚の肝臓を消化酵素で加水分解したものです。
錠剤タイプとドリンクタイプがあり、錠剤タイプには、肝臓水解物の他に、イノシトール、ビタミンB2、ビタミンEといったビタミン類が配合されています。その他、ビタミンにプラス、生薬などが配合されたドリンクタイプがあります。
2つの違いは?
レバウルソとヘパリーゼの違いについてみるとき、ドリンクタイプを含めると生薬が配合されていたり複雑になりますので、錠剤タイプの「レバウルソ」と「ヘパリーゼプラスII」で見てみましょう。
レバウルソとヘパリーゼは、どちらも滋養強壮剤で効能も同様ですが、その違いは、主な配合成分にあります。ヘパリーゼは、肝臓水解物のみですが、レバウルソは、肝臓水解物に加え、ウルソデオキシコール酸を配合しているところが違います。肝臓水解物の含有量は、どちらも6錠(1日量)中600mgで同じです。
効果があるのはどっち?
単純に考えると、肝臓水解物の含有量が同じであるため、肝臓水解物による効果は同じと考えられます。
そうなると、ウルソデオキシコール酸が入っているレバウルソの方が、ウルソデオキシコール酸による、肝細胞の働きを改善し胆汁分泌を促す作用が加わって、脂肪分解を助け、消化不良による胃もたれを予防・改善する効果が期待できますので、その分、より効果を感じやすいのではないかと考えられます。
しかし、効果の感じ方には個人差があり、レバウルソが効くと感じる人もいれば、ヘパリーゼが効くと感じる人もいますので、一概には言えないところもありますね。
まとめ
レバウルソとヘパリーゼは、どちらも肝臓水解物を含有する滋養強壮剤ですが、その違いは、レバウルソには、プラス、胆汁酸のひとつであるウルソデオキシコール酸が配合されています。
効果の感じ方には、個人差があり、一概には言えませんが、肝臓水解物の含有量は同じで、レバウルソには、プラス、ウルソデオキシコール酸が含有されていて、その肝細胞の働きを改善する効果が加わるため、レバウルソの方がより効果を感じやすいのではないかと考えられます。