妊娠中は育児だけでなく、ホルモンバランスも変化し、なにかと体調に変化をきたすことも少なくありません。しかし、妊娠中に困るのが、体内に取り入れるものの制限です。
とくにお薬の服用は胎児への影響が懸念され、飲めるものは少なくなってきます。そこで、今回は、ご家庭によく置いてある鎮痛・解熱剤・カロナールは妊娠中に服用してもOKかや注意点についてまとめてみました。
妊娠中のお薬なぜいけないの?
これまで慢性的に頭痛をもっていた方や、日常的に薬を服用していた方は、妊娠が判明してからは、かかりつけのお医者さんに、そのお薬が服用可能かを詳しく尋ねることをお勧めします。
妊娠前に飲んでいた薬は、一部を除いては妊娠に影響することは考えられません。とくに、鎮痛剤や解熱剤などは通常数時間~長くても2日以内には体外に排出されるからです。
しかし、妊娠中は妊娠初期・中期・後期と時期によっては胎児の成長に悪影響を及ぼす可能性があるため、むやみに自己判断で服薬することは避けましょう。
とくに、妊娠初期は胎児の体が形成される時期ですので、チガソンなどのビタミンA誘導体や抗がん剤、特殊なホルモン系の薬、放射性医薬品などは摂取できません。
妊娠中にはどうすれば?
妊娠初期は、妊娠2か月~4か月ほどの時期で、胎児にとって大切な時です。体と体内の臓器などが作られるので、なるべく刺激の強い薬は控えなければなりません。
カロナールは、アセトアミノフェンという成分を主成分としており、比較的穏やかに効くため妊娠初期でも飲むことが可能です。飲んで15分~30分ほどで効果が感じられると言います。1時間後をピークに、薬の血中濃度は下がっていきます。
次に妊娠中期です。妊娠中記は妊娠5~7か月あたりを指し、安定した時期と言われます。この時期になら、カロナールを飲んでも問題ありません。
最後に妊娠後期です。これは妊娠8~10か月の時期で、この頃になると、薬の影響が赤ちゃんに伝わりやすくなっているため、とても注意が必要です。この時期にカロナールをはじめ、鎮痛剤を飲むことは危険だと言われています。
というのも、鎮痛剤はおもに血管を拡張することで、痛みを緩和させる働きがありますが、この作用により赤ちゃんが死亡する可能性さえある、動脈管収縮を引き起こす危険性があるからです。
まとめ
比較的安心と言われるカロナール。しかし時期によってはリスクも大いにありますので、服用する時期には注意しましょう。また、後期でなくても赤ちゃんの成長スピードも人それぞれですので、念のため主治医の判断をあおぐことは必須といえます。