秋から冬になると流行してくるRSウイルスですが、自分とは関係ないと思っていませんか?しかし、子供がいる家庭はもちろん、大人にも感染することがあるよくある感染症なのです。ここでは、RSウイルスの潜伏期間や感染経路について詳しく見ていきたいと思います。
RSウイルスとは
RSウイルス感染症は小さい子どもほど重くなりやすいウイルス性の感染症です。主に呼吸器に感染することで、肺炎や気管支炎などの症状を引き起こしやすくなります。一方で、生後1歳までに50%、2歳までにはほとんど100%の子どもがかかるポピュラーな疾患ともいえます。
1度かかっても免疫が十分つかないために2回3回と感染しますが、回数が増えるほど症状は軽くなり、大人が感染しても軽い風邪症状で終わります。しかし、生後間もない赤ちゃんが感染すると重症化することがあるため、注意が必要です。
潜伏期間はどのくらいなのか?
RSウイルスに感染してから発症するまでの潜伏期間は、だいたい2〜8日程度になりますが、ほとんどは4〜6日といわれています。
潜伏期間でもうつる?
RSウイルスは感染力が非常に強いウイルスのため、発症前の潜伏期間でもうつることがあります。ですので、保育園や幼稚園などで流行してきたら、集団感染を起こしてしまうことがあります。
また、小さい赤ちゃんや免疫力が弱っている子どもや高齢者がいる家では重症化する場合があります。感染する時期になったら手洗いやうがいを徹底して、ウイルスを浸入させないような対処を心がけましょう。
RSウイルスの感染経路
RSウイルスの感染経路は、飛沫感染と接触感染の2つです。それぞれ詳しく見ておきましょう。
飛沫感染
ウイルスに感染している人が、咳やクシャミなどをして飛沫したウイルスを第三者が吸い込むことで感染します。はしかや水疱瘡、ノロウイルスのような空気感染はしません。
接触感染
感染者に直接触れたり、ウイルスがついている鼻水などを触れた手でドアノブや手すりなどをさわり、それを第三者がさわることで感染がひろがります。
とくに赤ちゃんはさまざまなものを舐めてしまう時期があるため、きちんと消毒などをしないと、またたく間に感染が拡大してしまいます。
予防と注意点
RSウイルスが流行する時期は乳幼児、とくに生後3カ月までの赤ちゃんがいる家では重症化することがあるため注意が必要です。
このウイルスに関しては、お母さんのお腹の中にいたときの免疫力はとても弱いものになります。そのため、感染を防ぐことが重要になります。
赤ちゃんが使うおしゃぶりやオモチャの消毒や手の消毒など、口の中に入れそうなものは消毒するようにしましょう。
また、流行期はなるべく人混みを避け、家庭で感染者が出たら、マスクをして赤ちゃんに近づかない・近づかせないようにしましょう。
さらに、大人にも感染することがあるため、マスクの着用やうがい手洗いなどの徹底を心がけましょう。
感染が疑われる症状が出たら、速やかに医療機関を受診してください。今はRSウイルスを検出する検査キッドがあります。
普通の風邪と診断されても、発熱や咳が続く、ゼイゼイしたり呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、もう一度病院で診てもらいましょう。
まとめ
RSウイルスはここ最近、毎年のように流行しています。鼻水や発熱、咳が出たらたんなる風邪だと軽く見ずに、早めに病院を受診することが大切です。