時折、死亡のニュースを耳にする急性アルコール中毒。では、実際のところ、急性アルコール中毒での死亡率はどのくらいの数字なのでしょうか? また、それを避けるためには、どのような予防法を取れば良いのでしょうか?
目次
急性アルコール中毒の症状
ほろ酔い状態
急性アルコール中毒で最も軽い症状がほろ酔い状態のときです。気分が高揚して楽しくなっていることが多く、意識もはっきりしています。
多少の反射の遅れが見られますが、生命に関わる症状はほとんどありません。血中アルコール濃度は0.08%以下で起きる症状です。
酩酊状態
この状態になっていると傍目にも「酔っ払っている」とひと目で分かる状態です。意識もはっきりしていることが多く判断力も問題ありませんが、上手く物を掴めなかったり、真っ直ぐ歩くことが難しい状態です。
言わば「千鳥足」になっている状態です。血中アルコール濃度が0.1%になると酩酊状態になると言われています。この状態で死に至ることはほとんど見られません。
泥酔状態
他の人から見れば、迷惑な酔い方をしている状態です。呂律が回らず同じ話を繰り返すことがあります。
血中アルコール濃度が0.2%になると、泥酔状態になると言われています。泥酔状態では、立つことすら困難になり、記憶力も低下しています。
次の日に記憶が飛んでしまう状態です。このとき、酔いつぶれてしまい、吐瀉物が喉につまるなどで窒息してしまうリスクが大きくなります。
また、脳機能にも影響が出ているため、死亡率が高くなってくる状態です
昏睡状態
その名の通り、意識の混濁、または、意識喪失に陥る状態です。このときの血中アルコール濃度は0.3%以上になっていることが多く、0.4%以上になると死に至ることも珍しくありません。
病院で処置を受けても同じです。一般的に急性アルコール中毒と聞いてイメージするのがこの状態のときです。昏睡状態になる前にアルコール摂取を止めることが重要です。
死亡率
動物実験によると、血中のアルコール濃度が0.4%を超えると1-2時間以内に半数が死亡するという結果がでています。血中のアルコール濃度と影響の変化をみてみましょう。
- 0.05% … 陽気になる。足元がふらつく
- 0.06% … 反射神経が鈍ってくる
- 0.10% … 情緒不安定になる。判断力の低下
- 0.20% … 錯乱。立つことができなくなる
- 0.30% … 意識障害が出始める(失禁することもある)
- 0.40% … 昏睡状態になる(死に至ることがある)
飲酒を始めてから血中アルコール濃度が上昇するには時間差があるため、自分ではあまり酔っていないと感じていても、ペース配分を間違えて飲んでしまったり、短時間で大量のアルコールを摂取してしまうと、大変なことになりえます。
予防法
次に、急性アルコール中毒にならないための予防法についてみてみましょう。予防については、次の3つが代表となります。
自分の適量を知っておく
アルコールの代謝能力は人それぞれです。急性アルコール中毒にならない為には、自分の適量を知り、ペースを保って飲むようにすることが予防法としての第一歩です。
特にお酒に弱い人の特徴として、
- お酒を飲むと顔が赤くなりやすい
- アルコール消毒の脱脂綿をぬるとそこが赤くなる
- 二日酔いしやすい
という特徴があります。また、体調が悪い時はアルコールの分解に時間がかかってしまうので、体調が悪い日は飲むのをやめるかいつもより控えめに飲むようにしましょう。
一気飲みをしない
大学生や新社会人によく見受けられるのが「一気飲み」です。歓迎の意味を称して無理に飲ませようとし、ひどい時にはビール一杯だけではなく何杯も飲ませる場合もあります。
これは血中アルコール濃度が急激に上がってしまうため、急性アルコール中毒になる可能性があり、とても危険な行為です。
必要なのは「断る」勇気と「やりたくない」という意思表示です。一気飲みさせられてしまいそうな席には最初から行かないというのも一つの手でしょう。
また、一気飲みを強要するのは「アルコール=ハラスメント」です。飲ませる側は楽しいかもしれませんが、それには命の危険が潜んでいることを忘れてはなりません。このためにも、一気飲みの強要や一気飲みを行う行為はやめましょう。
空腹時を避ける
空腹時の飲酒はアルコールの吸収が早まり、肝臓に負担がかかります。そのため飲酒する前や飲酒している時には、アルコールの吸収を遅らせるタンパク質・脂肪分を含んだおつまみを食べるのが良いでしょう。
最後に
飲めば飲むほどお酒に強くなる、ということが言われることがありますが、それは間違いです。
経験的に自分の限界量が分かり、無理な飲み方をしなくなるだけで、アルコール分解能力が高まることはありません。
また、脳の学習機能によって、酔った状態でどのように体を動かせばいいのかなどが、感覚的に学習されるだけですので、お酒を飲むほど耐性が付くということはありません。
お酒の席では、「無理をしない・強要しない」を鉄則として、楽しい宴席にしていきましょう。
