RSウィルスは感染すると、重症化し、命に関わるケースもあります。2歳までの子がほとんど全員一度は感染すると言われているRSウィルスですが、稀ではありますが、中には重症化する病気を併発する可能性があります。それがRSウィルス肺炎です。ここでは、RSウィルス肺炎についてご紹介したいと思います。
症状
RSウイルスに感染すると4-6日の潜伏期間を経て発症します。症状は、風邪と同じような咳・鼻水・発熱などです。
通常は、3-5日程度で改善しますが、肺炎になってしまうと、これらの症状が急激に悪化したり、咳が1週間以上長引いたりします。
38度以上の発熱が3日以上続いている、呼吸が苦しくて眠れていない、激しい咳がある場合は医療機関を受診するようにしましょう。
たとえ、熱が下がっていても咳が1週間以上続いていた場合は、医療機関を受診するようにしましょう。
特に注意が必要となるのが、呼吸が速くて浅い状態のとき、爪や唇が紫色になるチアノーゼが現れたときは、夜間や休日であってもすぐに医療機関を受診してください。
また、呼吸困難を起こしているとき、脱水症状が見られるときも同じように夜間・休日を問わず医療機関をすぐに受診するようにしましょう。
治療法
RSウィルスによって肺炎になってしまったかどうかは、レントゲンを撮ればすぐにわかります。
ただ、肺炎だと診断されても、それほど重篤な状態でなければ、自宅で安静にしながら対症療法で様子を見ていくという治療法が取られます。
しかし、小さな赤ちゃんであったり、症状が悪化している場合などは入院して治療を行うこともあります。
入院した場合には、投薬治療や人工呼吸を使って酸素投与をすることもあります。また、乳児の場合、点滴を通して栄養を送ることもあります。
入院期間は、発症後10-15日になることが多いようです。ただし、ウイルスは体内に3-4週間残り続けるので、他院してからも注意が必要です。(回復具合によっては、1ヶ月ほど入院が必要なこともあります。)
自宅で安静にするときの注意点
RSウィルスによる肺炎を起こした場合、症状が長引くため、完全に治癒するまでに時間がかかります。そのため、自宅で安静にするときにいくつかのポイントがあるので紹介したいと思います。
水分補給をこまめに行うこと
咳が強いと、一気に水分をとってしまうと吐いてしまうことがあります。そのため、水分は数回にわけて少しずつこまめに飲むようにしたほうが効果的です。また、冷たいものより常温か少し温めたもののほうがおすすめです。
横向きで寝かせること
夜寝るときは、呼吸がしやすい横向きの姿勢で寝かせることをおすすめします。また、咳き込んで吐いてしまったとき、仰向けの場合、喉つまりを起こす危険があります。そのため、横向きで寝かせたほうが安心なのです。
こまめな換気と湿度を調整すること
湿度は60%前後を保つようにして、換気もこまめに行いましょう。湿度が低いと、咳が出やすくなったり、鼻づまりを起こしやすくなったりします。
まとめ
RSウィルスによる肺炎を起こした場合、早めに医療機関を受診して、対処する必要があります。咳が長引いている症状が悪化しているという時は早めに医療機関を受診し、対処することが大切です。