国民病と言っても過言ではない花粉症。厄介なところは、「去年までは問題なかったのに、今年から花粉症になってしまった」といったケースが発生していることです。花粉症になってしまった場合、どの診療科目を受診したら良いのでしょうか。
何科の病院に行くべき?
花粉症といった場合、鼻水や鼻づまりを真っ先に思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、花粉症の症状は鼻周辺ばかりではありません。
人によっては、目の充血やかゆみ、喉の腫れが引き起こされることもあります。そのため、どの診療科目を受診したら良いのか迷ってしまうことがあります。
最適な方法は、症状がひどい部分に併せて診療科目を選択することです。鼻や喉の症状がひどい場合は、耳鼻咽喉科、目の充血やかゆみがひどい場合は、眼科といった具合です。
また、近年、アレルギー専門のアレルギー科を開設している病院やクリニックもありますので、アレルギー科を受診するのもよいですね。
病院での検査内容と費用
花粉症かどうか、また花粉が原因を知るためには、アレルギー検査によってわかります。花粉症だとわかったとしても、どの花粉によってその症状が引き起こされているのかが異なるためです。
対処法に大きな違いはありませんが、行動するにあたって重要な項目となります。次に代表的なアレルギー検査について紹介します。
1.プリックテスト
プリックテストは、花粉症の原因と考えられるアレルゲンのエキスを皮膚に1滴たらし、細い針で皮膚に浅く傷をつけ、皮膚の反応をみます。15~20分後に赤く腫れれば、それが原因とわかります。
プリックテストの費用は、検査項目数によって変わってくるのですが、一項目400円ほどで、保険適用の場合合計3,000〜4,000円くらいが目安です。
2.血液による検査
血中のIgEと呼ばれる抗体について調べる検査で、セット検査から自分で選択して行なう検査まであります。血中IgE検査と呼ばれています。セット検査では約5,000円の費用がかかります。
費用が高い上に、自分に必要な項目が入っていないこともありますので、お勧めはできません。医師と相談しながら、検査を受ける項目と決めていくようにしましょう。
3.鼻粘膜誘発検査(鼻の粘膜や目の粘膜の反応を見るテスト)
鼻の粘膜に花粉のエキスをしみこませた紙を付けて反応を見るテストや目に花粉のエキスを点眼して反応を見るテストなどもあります。
こちらはプリックテストと同様項目数によって費用は変わってきますが、3,000〜4,000円くらいです。
最後に
花粉の種類によっては、風邪をひきやすい時期に飛来することもあるので、自己判断では難しい場合もあります。
しかし、風邪の症状と明らかに違いがありますので、その点を把握しておけば、花粉症の診断を受けることはできるでしょう。風邪と花粉症の明確な違いは鼻水にあります。
風邪の場合は鼻水に死んだ細菌やウイルスが混じるため、粘り気のある色がついた鼻水になることが多くあります。花粉症では、侵入してきた花粉を洗い流すために透明でサラサラとした鼻水が出ます。
この点を把握しておけば、風邪の症状と混同することはないでしょう。医師と相談しながら、花粉症対策を行なっていくようにしましょう。
では風邪と花粉症との違いと詳しい判断方法を見ていきましょう。