水虫と言えば、趾間に出来るジュクジュクした症状のことを一番に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。実はこの水虫白癬菌というカビに感染し発症するのですが、その菌の種類は数十種類もあり、体の至るところに感染する病気なんです。
原因や症状についていくつかご紹介しますので、当てはまる症状のある方はひどくなる前に皮膚科に受診しましょう。ここでは、水虫の種類を一覧にしてまとめています。
目次
足水虫(足白癬)
白癬菌が足の裏に感染・寄生して発症します。患者数はかなり多いと言われています。
爪水虫(爪白癬)
白癬菌が爪に感染・寄生して発症します。患者数は多い病気ですが完治するのは難しい病気です。爪全体が白っぽく変色し、表面に縦ジワが出来ることもあります。
趾間水虫
最も患者数が多いと言われ、趾間に発症し、激しい痒み、皮膚がジュクジュクしてふやける、皮がむけてただれたり、腫れが起きたりする典型的な症状です。
小水泡型水虫
透明でやや粘り気のある液体を含んだ水泡が土踏まずや足の側面に出来ます。日が経つと赤くなって皮膚がむけてきます。痒みが強いのが特徴的です。
角質増殖型水虫
足の裏や、特にかかと部分に発症し、角質が硬く粉をふいたり、皮膚表面がザラザラ・ガサガサになったりします。ひどくなるとひび割れのような状態になり皮膚がむけてくることもあります。
シラクモ(頭部白癬)
白癬菌が髪の毛に感染・寄生して発症します。痒みはありませんが髪が抜けやすく、楕円形に抜けた部分にフケのようなものが出ます。円形脱毛症や脂漏性湿疹と症状が似ています。
普段帽子やヘルメットを被ることの多い人は頭部の湿度・温度が上昇することから感染しやすくなります。また、子どもにも多い症状で、犬や猫などのペットからの感染が増えています。
ゼニダムシ(体幹白癬)
単にタムシと言われることもあり、体幹に感染・寄生して発症します。顔や首をはじめ、体の至るところに発症します。発疹の形が「銭」に似ていることからゼニダムシと呼ばれています。
小さい赤い輪が時間とともに多いくなっていき痒みを伴います。ペットから感染することもあるので、感染源がペットの場合はペットの治療も必要です。
手水虫
手に感染して発症しますが足水虫に比べると稀な病気です。手湿疹の症状と似ていることから見過ごされてしまうケースも多くあります。また自己判断で市販薬を使用したりすることで症状の悪化を招く場合もあります。
インキンタムシ(股部白癬)
股部や陰嚢、お尻などに感染して発症し、10代後半から20代の若い男性に多く見られます。多くは太ももの内側に米粒大ほどの丘疹が並ぶように出現し、皮膚面に隆起しない赤い斑点が見られます。痒みが強く、ひどくなると水泡になります。
感染について
爪白癬は感染した人の皮膚が剥がれ落ちた角質の中にも生きているため、それを素足で踏んだりすることで感染します。ただし、菌がついたからといってすぐに発症する訳ではありません。いくつかの条件が揃った時に症状が現れます。
最後に
ここまで、水虫の種類をまとめてきました。最後に発症しやすい環境をあげますので注意してみてください。
- 足の清潔が保たれている
- 足が蒸れた状態でいることが多い
- 足の指が太く、趾間に隙間がない
- 体温が高めで汗をかきやすい
- どちらかというと脂性
- 糖尿病、免疫不全等の持病で免疫力が下がっている
何より清潔を保つことが大切です。入浴時には趾間までしっかり洗うようにしましょう。