水虫の症状のひとつにかゆみがありますが、そのまま放置したり、我慢できなくてかきむしってしまったりすると、細菌感染の合併症などを起こすリスクが高くなり、治療期間が長引いてしまうこともあります。今回は水虫のかゆみの原因と対処法についてご紹介致します。
水虫のかゆみの原因は?
水虫に感染しかゆみが増してくると、水虫の原因菌の白癬菌がかゆみをつくりだしているのでは?と考えてしまいがちですが、このかゆみは、自分の持っている免疫機能が原因となっています。
人は自分のからだを守るために、外部から細菌やウイルスなどが進入すると、その物質を攻撃することにより排除しようとします。
白癬菌が角質層の奥にまで入り込むと、からだは異物と判断し免疫機能が働き、かゆみ反応として表れます。この免疫反応がかゆみを誘発する原因となっています。
水虫でかゆいときの対処法
かいてしまわない
水虫によるかゆみに襲われると、掻かずにはいられなくなる状態になりますが、掻くことにより角質層を傷つけてしまうことにより新たな感染症にかかってしまうこともあります。
掻けば掻くほど免疫機能の反応が増し、かゆみ物質のヒスタミンが放出されよりかゆみがひどくなってしまいます。
洗い方にも注意する
お風呂で、水虫感染した足を清潔にすることは大切ですが、熱めの湯船に長時間つかっていたりすると、よりかゆみを増すことになります。
ですので、38度くらいのぬるめの温度の湯船で短時間入浴にするか、ぬるめのシャワーだけにするなどなるべく神経に刺激を与えないことがポイントです。
自己判断は避ける
かゆみを伴う水虫には、指の間などがじゅくじゅくするタイプの「趾間型」、細かい水泡ができるタイプの「小水疱型」などがあり、自己判断で間違った治療方法をしていると悪化させてしまう可能性もあります。
水虫かな?と思ったら、専門の医療機関で「顕微鏡検査(直接鏡検)」を行い、正確な診断を受けることが大切です。
医療機関では、症状にあった外用薬の他、ひどいかゆみを伴う場合には、かゆみの原因物質のヒスタミンを抑制する作用の内服薬などを処方してもらうこともあります。
環境を整える
かゆみを悪化させないためには、白癬菌の繁殖を抑える環境を整えることも重要です。
白癬菌はアルカリ性の状態で増殖しやすくなるので、汗をかいて皮膚がアルカリ性の状態が長く続かないように、早めに汗などは洗い流し清潔をこころがけましょう。
高温多湿も白癬菌の増殖を招くので、お風呂のバスマットなどは洗濯乾燥をまめに行う必要があります。日々はいている靴の中の湿度にも注意しましょう。
靴の中は自分の体温で温まり、足汗をかくことで湿度が高くなります。できれば毎日同じ靴ではなくいくつかの靴をローテンションすることで、靴の中の乾燥を保つようにしましょう。
治療の際の注意点
治療薬を塗る際は入浴後など足を清潔に洗い、しっかりと乾燥させてから塗ります。
かゆみの症状が出ている部分だけでなく、その周りも白癬菌が角質層の奥に入り込んでいるので、見た目症状がない部分にも塗る必要があります。
また素手で薬を塗る場合には、手についた白癬菌をしっかり洗い流すことも重要です。
治療薬を使い始めるとかゆみが治まったり、見た目きれいになったりしますが、自己判断で治療を止めてしまうと、また症状がぶり返してしまうので、医師のOK!がでるまでしっかりと続けることが大切です。
まとめ
水虫で患部がかゆい場合には、とにかくかかないことが重要になります。また、できるだけ早めに専門の医療機関に行き、適切な治療を受けるようにしてください。