近年、急性アルコール中毒により救急車で運ばれる人が増えています。急性アルコール中毒は新年会や忘年会、お花見やバーベキュー等、アルコールを多量に接種する可能性が大きい場面で多く引き起こってしまうようです。
東京消防庁官の調べによると、救急搬送されてくる人の多くは若者であるという結果が出ています。
お酒を飲む楽しさからつい調子にのってしまい多量にに飲酒してしまう人や、無理な量のお酒を人にすすめてしまうこと等から急性アルコール中毒になってしまう事が多く見受けられます。
自分の限界を知らずに「まだいける」「もっと飲んで楽しくしたい」という人も少なくないでしょう。
また、症状がすでに出ているにも関わらず、急性アルコール中毒だと気付かずにただ「酔っぱらっているだけ」と、手を休めず飲んでしまう人もいるようです。それでは、急性アルコール中毒の原因と症状をみていきましょう。
原因
急性アルコール中毒は、特に短時間に多量のアルコールを摂取したときや、お酒の一気飲みをした場合に起きることの多い病気です。
その原因としては、血中のアルコール濃度が一気に上昇し、アルコールを分解する「アセトアルデヒト脱水素酵素」という物質が体内に足りなくなり、アルコールを分解する機能が追いついていない為ということです。
またこの現象は、「アセトアルデヒト脱水素酵素」が少ない日本人に特に現れていると言われています。
症状一覧
- ほろ酔い状態
- 酩酊期
- 泥酔期
- 昏睡期
- 昏睡
それぞれの症状ごとに詳しく見ていきましょう。
ほろ酔い状態
まず最初に、「ほろ酔い状態」です。この場合は気持ちよく程よくお酒に酔っている状態なので、心配はないでしょう。ゆっくりとお酒を楽しんでいれば、これくらいの状態で済みます。
酩酊期
次に「酩酊期」です。こちらは、ろれつがまわらなくなる、真っ直ぐに歩けない、感情的・興奮している状態をいい、この状態以降、急性アルコール中毒の可能性が高くなります。
しかし、お酒を飲む人の中には、これくらい酔っているのがちょうどいい、気持ちがいいと思っている人も少なくありません。
そのため、つい飲む速度が速くなり、急性アルコール中毒に至ってしまいます。その場合は周りの人が様子を見て、止めてあげる事が大事です。
泥酔期
そして「泥酔期」では、記憶力の低下や錯乱、運動機能の低下(立つことができない等)といった症状が現れます。
酔っぱらった次の日に「記憶がない」という経験が一度はある人も多いでしょう。しかし、これは危険な飲み方・状態であり、昏睡期になる一歩手前といっても過言ではないでしょう。
昏睡期・昏睡
最後に「昏睡期」「昏睡」です。血圧や体温の低下、揺り起こしたりつねったりしても反応がない、倒れて口から泡をふいている、痙攣している、失禁している等の症状が現れます。
血中のアルコール濃度が最高潮になるには30分から1時間かかると言われています。
一気飲みや飲むペースが速くなると、自分が酔っていると感じるまでに時間がかかるため、全身にアルコールがまわり、気付いた時にはすでに手遅れな場合もあり、最悪の場合「死」に至る場合もあります。
これらの症状が見受けられたら、一刻も早く救急車をよぶ必要があります。
急性アルコール中毒に気づいたら
急性アルコール中毒は自分で気付くこともできますが、多くの場合は周囲のケアが必須です。
自分で気づくことができる症状として、悪寒、嘔吐などがあります。このようなときは無理にお酒を飲むのではなく、水を飲むようにして、首もとをゆるめ、楽な体勢を取るようにしましょう。
周囲で急性アルコール中毒になっている人を見かけた場合は、直ちに救急車を呼び、それ以上アルコールを摂取させず、楽な体勢を取らせましょう。
また、無理に吐かせようとする人がいますが、窒息死の恐れもありますので、絶対にしてはなりません。
寝かせた状態させる場合も、仰向けにすると、吐いたものを詰まらせて窒息させるリスクが高いので、横向きで寝かせるようにしましょう。
急性アルコール中毒の恐ろしさ
急性アルコール中毒の症状は、お酒で泥酔してしまった状態と変わりないので症状を軽く見る人がいます。
しかし、毎年のように、急性アルコール中毒での死亡例はニュースなどで聞くこともありますし、何より恐ろしいのが、現代医学をもってしても、確実で安全な治療方法が確立されていないことにあります。
病院で処置を受けても、血中アルコール濃度が0.4%以上になっている場合は、死亡リスクが非常に高くなります。血中アルコール濃度は、外から見ただけでは判断することは非常に難しいものがあります。
アルコールへの耐性は、遺伝的なもの、体質的なものによって変化しますし、症状も個人差があるので、急性アルコール中毒のような症状がでたからといって、必ずしも中毒状態になっているとは限らないことがあります。
それでも危険なことには変わりありませんので、無理な飲酒は控えるようにしましょう。
まとめ
急性アルコール中毒の症状を簡単にまとめてみましたが、やはり一番大事なのは自分の限界を知ること、他人に無理にお酒を薦めないことが大事です。
この病気は他人事のように思われるかもしれませんが、飲酒をする機会のある人にとっては、誰にでも可能性があることです。
お酒を飲むことは、お酒が好きな人にとってはとても楽しいことです。愉快になったり普段話せないことを話せることもあるでしょう。
しかし、せっかくの楽しいお酒の席が悲劇の場面に変わるかもしれません。そうならないためにも、一度急性アルコール中毒という病気と向き合ってみましょう。
