
目の不快症状を伴う結膜炎は、アレルギー性結膜炎、ウイルス性結膜炎、クラミジア結膜炎などの種類があり、素人が見た目での判断は難しく、眼科で適切な治療が必要です。今回は、この中の1つ、クラミジア結膜炎の症状・原因・治療法についてまとめます。
結膜とは
結膜は、眼球とまぶたが癒着しないようにしたり、眼球内部と外部を隔てたりする役割があります。
まぶたの内側や白目の表面をおおっている膜で、袋状につながっているため異物が溜まりやすい構造になっているのと、適度な温度・水分・栄養などが整っている環境から、ウイルスや細菌が繁殖しやすい場所であるため、さまざまな炎症を起こしてしまいます。
クラミジア結膜炎の症状
充血や膿の黄色い目やにが出て、片側の感染の場合が多く、感染側の耳付近のリンパ節の腫れや痛みが生じます。角膜にまで進行すると、目やにを取っても、目を洗ってもぼやけて見にくくなります。
結膜の部分に大きめのぶつぶつができ、角膜に濁りが出て光のまぶしさを感じるようになります。大人がクラミジア結膜炎に感染した場合2~19日くらいの潜伏期間で症状が出始めます。
新生児の場合は、母子感染のため、生後5〜12日くらいで症状が出始め、充血、膿の黄色い目やに、まぶたの腫れ、分泌物の塊の「偽膜(ぎまく)」が結膜にできます。また、呼吸器への感染が30~50%の確立で起こります。
クラミジア結膜炎の原因
クラミジア結膜炎には、クラミジア・トラコマティスが原因で起こるトラコーマ結膜炎と、性感染症のクラミジアが原因により発症する封入体結膜炎があります。
トラコーマ結膜炎は、衛生環境が整備されていない発展途上国で、クラミジア・トラコマティス感染症により発症します。進行すると失明の可能性もあります。
先進国では、性感染症が原因で発症するクラミジア結膜炎の封入体結膜炎が、増加傾向にあります。結膜からサンプルを採取した顕微鏡診断では、封入体という増殖する細菌が見つかります。
クラミジア結膜炎(封入体結膜炎)は性器クラミジア感染者の性器の分泌物により感染します。
新生児の感染の場合は、クラミジア感染者の母体から出産する際に感染を起こします。産道のクラミジアは、新生児の肺・咽頭・結膜などに感染を起こす可能性があります。
クラミジア感染症の治療法
クラミジア結膜炎には、抗生物質の眼軟膏や点眼薬などでの治療が行われます。
大人の場合は、生殖器や咽頭にもクラミジア感染がみられることがあり、新生児では呼吸器にも感染が認められる場合には、抗生物質を服用する必要があります。
クラミジア結膜炎は進行すると角膜にまで影響が及び視力低下などの危険があります。
症状が軽くなったからといって、自己判断で1日に3~5回の抗生物質の眼軟膏や点眼薬を中断すると、クラミジアは完全に消失しません。数ヶ月くらいの治療になりますが、完治するまで専門医の指示に従いましょう。
まとめ
冒頭にも書きましたが、結膜炎の原因を自己判断することは非常に難しいものです。気になる症状が出たら、眼科を受診するようにしてください。