口内炎ができたときは、早く治そうといろいろな方法を試すこともあります。その中で、口内炎を噛んだり、潰したりすると治るのが早くなるのでは?考える人がいるようですが、この方法は果たして正しいものなのでしょうか?
口内炎とは
そもそも口内炎とは、口の中や唇周辺などにできる「潰瘍(デキモノ)」の総称です。
その原因は細菌やウイルス、アレルギー性などの感染性、噛み合わせが悪くて傷をつけてしまう、免疫力が低下しているなど数多くあり、原因によって対処法も変わってきます。
最も多いのが免疫力低下による口内炎で、アフタ性口内炎と呼ばれています。アフタ性口内炎の特徴は潰瘍の中心に白いブツブツのようなものができることです。
この口内炎の場合は、何もせずに放っておいても、2週間程度で治っていきます。
口内炎を噛む・潰すと早く治る?
口内炎の白い潰瘍は、一見するとニキビのように何か悪いものが溜まっているのではないかと思ってしまいます。
そのため、噛んだり、潰したりしてしまえば早く治るのではないかと考える人がいますが、結論から言えば、逆効果です。
口内炎の白い潰瘍は、タンパク質の偽膜で、炎症部分を保護する役目を担っています。刺激すると痛みが走るのはそこが口内炎で酷く荒れているためです。
言ってしまえば、白い部分はかさぶたのような役割を果たしているとも言えます。そのため、無理に噛み潰してしまうと、口の中に存在している菌によって、症状が悪化してしまいます。
正しい対処法
口内炎を噛んだり、潰したりするよりも薬を上手に使って治療していく方が建設的です。口内炎の薬には、スプレータイプや軟膏タイプ、パッチタイプなどの種類があります。
スプレータイプの薬は、喉や口の中など軟膏が塗りにくい場所に口内炎ができているときにおすすめです。軟膏タイプは唇や歯茎などにできているときに使用すると良いでしょう。
パッチタイプの薬は、主に患部を刺激から保護してくれるので、舌や唇に口内炎ができているときに使用してください。
また、免疫力を回復させていくことも重要です。口内炎ができているときは睡眠不足になっていたり、疲労がたまっていたりすることが多くあります。
そのため、ビタミンB群やビタミンCなどの各種ビタミンを摂取していくと、早めに口内炎を治すことができます。
2週間以上経過しても、症状が良くならないときは、別の病気の可能性もありますので、口腔外科や歯科、皮膚科などを受診して、適切な処置を受けるようにしましょう。
まとめ
口内炎に関しては、対処療法を中心に治療を進めていくしかありません。そのため、日頃から口内炎にならないように注意していくことが重要になります。疲労やストレスを溜めないように心がけ、免疫力を低下させないようにしていきましょう。