大人の病気として認識されている「帯状疱疹」ですが、子供にも発症する可能性があります。一度でも水疱瘡にかかると、ウイルスは神経細胞に潜在する形で体内に残ってしまいます。
帯状疱疹は大きな免疫力の低下が引き金となって発症しますので、子供であっても水疱瘡に罹患した経験があれば、帯状疱疹を発症するということです。
さて、ここでは、そんな帯状疱疹は子供にうつるのかや学校には行っても大丈夫かなどについてまとめていきたいと思います。
子供の帯状疱疹はうつる?
帯状疱疹は自分自身の神経節に潜在していたウイルスが原因で起こる症状ですので、帯状疱疹自体が他の人に感染する心配はありません。
ただ、感染しないというのは「帯状疱疹として・・・」という事であり、水疱瘡に対しての抗体がない人には「水疱瘡」としてうつる可能性があります。
うつる経路は水疱瘡と同じであり、ウイルスが存在している水泡が破れてウイルスが流れ出て、そのウイルスに接触する事で水疱瘡を発症しますので注意が必要です。
学校へは行っても大丈夫?
「学校保健安全法」では、帯状疱疹について次のように基準を定められています。
「全ての発疹が痂皮化するまでは感染力があるものの、水痘ほど感染力は強くなく、水痘のような空気感染・飛沫感染はない。病変部が適切に被覆してあれば接触感染を防げるため、登校(園)可能である」
この基準によると、接触感染を防ぐ対応をしていれば学校へは行っても大丈夫ということになりますね。
ただ、これには続きがあり
「ただし、免疫の無い児が接触すると水痘に罹患しやすいため感染者は全ての皮疹が痂皮化するまでは接触しないこと。また水筒が重症化する免疫不全宿主がいる場合には感染予防に対する最新の注意が必要である。」
となっています。
水疱瘡ワクチン接種は任意であるため接種していない児童が多い事、予防のためのワクチンを接種したくても受けられない児童もいる事を考えると登校については慎重になった方が安全かもしれません。
一番確実なのは診察を受けている病院の医師に相談し、支持を仰ぐ事ですが一般的には水泡がかさぶたになった頃を目安にするといいようです。
まとめ
帯状疱疹については明確な出席停止などの決め事はないようですが、痛みのある病気ですので体調を戻すことを第一に考え無理をしないのが良いと思われます。
また、登校したとしても感染を広げるのを心配し、友達と一緒に遊んだりできないのも子供にとっては苦痛です。そもそも、接触を禁じること自体に無理があるかもしれませんよね。
大人の帯状疱疹と比べて軽症で済むこともあるため学校を休ますのは可哀想に感じますが、早く病気を治す事、安心して学校で過ごす事が重要ですので医師と相談して登校のタイミングに注意するようにしましょう。