
時折、流行する風疹。風疹は、子供の病気と思われがちですが、大人にも発症する病気です。さらに、大人がかかってしまうと重症化することもあり注意が必要です。
そもそも、風疹とはいったいどのような病気なのでしょうか? 今回は、風疹の症状についてまとめてみたいと思います。
目次
風疹とはどのような病気なのでしょうか?
風疹は、春先から初夏にかけて流行することが多い、風疹ウイルスの感染による急性の発疹性感染症です。麻疹 (はしか)に似た発疹が出て、3~4日で治るため「3日はしか」とも呼ばれます。実際は、麻疹とは違う感染症です。
主な症状は、発疹、発熱、リンパ腺の腫れです。風疹ウイルスは、感染してから、症状がでるまで平均16~18日体内で潜伏します。
しかし、発疹の症状が出る2~3日前から、出たあと5日くらいまでは、他のヒトにうつす可能性があります。
風疹ウイルスは、感染したヒトの咳やくしゃみで唾液が飛んだりすることにより、他のヒトにうつしてしまいます。感染力は、麻疹や水痘ほど強くはありませんが、厄介なウイルスですね。
大人の症状一覧
大人の症状を初期症状、風疹の主な症状、合併症に分けて紹介していきます。
初期症状
目の充血、のどの痛み、咳など風邪に似た症状が現れます。
風疹の主な症状
大人の主な症状は以下の通りです。
発疹
- 赤い小さな発疹で、サイズはほぼ同じ大きさ。
- かゆみはほとんどみられない。
- 頭部(顔、首、耳の後ろ)から全身に広がる。
- 1週間からそれ以上長引く。
発熱
- 37~38度くらいの発熱が発疹と同時期にみられる。
- 1週間からそれ以上長引く。
- リンパ腺の腫れ:首、耳の下、わきの下のリンパ腺が腫れて痛みを伴う。
- リンパ腺の腫れは、風疹に特徴的な症状です。
合併症
大人の場合(15歳以上)、子供よりも症状が重くなり、関節炎がひどいことが多く、頭痛、脳炎、皮下の内出血 (血小板が減少することによる)、貧血 (血液中の赤血球が壊されることにより起こる溶血性貧血)などの合併症を生じることがあります。
関節炎
5~20%の割合で合併。
脳炎
6,000人に1人の割合で合併。合併した場合、発疹がでてから2~7日で発症。
血小板減少性紫斑病
3,000人に1人の割合で合併。合併した場合、発疹がでてから2~14日で発症。血小板が少なくなり、血が止まりにくくなり、皮下に内出血などができます。
溶血性貧血
合併頻度はとても少ない。合併した場合、発疹がでてから3~7日で発症。赤血球が壊されて、貧血になります。吐き気や嘔吐、腹痛、肌が黄色くなるなどの症状があります。
先天性風疹症候群
特に、妊娠3ヶ月以内の妊婦の感染には、注意が必要です。感染してしまうと、先天性風疹症候群 (せんてんせいふうしんしょうこうぐん)という合併症を高頻度で起こします。
先天性風疹症候群とは、妊婦が、妊娠の早い時期に風疹にかかると、心臓に奇形、難聴 (耳が聞こえにくい)、白内障(眼球が白く濁って見えにくい)、精神発達が遅い、小頭症などの障害のある子供が生まれる可能性がとても高くなります。
子供の症状一覧
子供の症状を初期症状、風疹の主な症状、合併症に分けて紹介していきます。
初期症状
目の充血、のどの痛み、咳などの風邪に似た症状が現れます。
風疹の主な症状
子供の主な症状は以下の通りです。
発疹
- 赤い小さな発疹で、サイズはほぼ同じ大きさ。
- かゆみはほとんどみられない。
- 頭部(顔、首、耳の後ろ)から全身に広がる。
- 1~4日で治まる。
発熱
- 37~38度くらいの発熱が、発疹と同時期に見られる。
- 1~4日で治まる。
リンパ腺の腫れ
- 首、耳の下、わきの下のリンパ腺が腫れて、痛みを伴う。
- リンパ腺の腫れは、風疹に特徴的な症状です。
子供の場合、4歳~10歳の子供 (学校など集団生活が始まる頃)に多くみられますが、そのうちの4分の1は感染してもはっきりした症状が出ないまま、免疫だけができるといわれています。
合併症
子供の場合は、比較的軽い症状で治まりますが、まれに6,000人に1人に脳炎、3,000人に1人に皮下の内出血 (血小板が減少することによる)が合併することがありますが、予後は良好といわれています。
まとめ
風疹は子供の時期の発症は、比較的軽度ですが、大人になると重症化することが多いので注意が必要です。さらに、妊婦さんの感染は、胎児に重大な合併症もたらす確率がとても高いため、感染しないよう、妊娠前に予防接種を受けることや、影響がでやすい時期は人が多く集まるところは避けるなど、十分注意が必要です。