
リウマチを疑い病院に検査などに行くと、「家族や親戚にリウマチ患者はいますか?」と聞かれることがあり、リウマチは遺伝するのでは?と考えている人が多いようですが、医学的には、リウマチは遺伝病ではありません。
では、なぜ家族の様子の質問がされるのでしょうか?リウマチの原因や家族間で遺伝する確率などについてご紹介致します。
リウマチの遺伝的因子の意味
リウマチの原因は、不明な点が多く未だ研究段階です。
大学や研究所の共同研究などによると、白血球のHLA-DR4という遺伝因子が、リウマチの発症と関係があるのではという研究がされています。
しかし、このリウマチに関係するのではないかというHLA-DR4を持っている人でも、リウマチを発症しない人もいます。
遺伝子が同じ一卵性双生児の場合、一人にリウマチが発症して、もう一人にリウマチが発症する確率は、20%~30%というデータがあります。
リウマチが遺伝ということであれば、一卵性双生児は、100%の確立で発症するはずですが、そうでないということは、遺伝病ではないという考えかたになります。
親子で発症する確率は10%以下というデータになっていて、近親者にリウマチ発症者がいるとしても、発症するとは限りません。
自己免疫反応が原因のリウマチ
自分のからだに良くない物質が入ってきたり、からだに通常ではない反応が起きたりしたときには、免疫反応が正常な状態に戻そうと活動をはじめます。普段は、この免疫反応により健康が保たれています。
しかし、なんらかの異常が発生することにより、自分のからだまで敵とみなし攻撃をはじめてしまうことを自己免疫疾患といいます。
リウマチの場合、関節の滑膜に慢性的な炎症が起こります。一般的に炎症は、その部分がなんらかの障害を受けると、それを修復するために免疫反応が起こります。
しかし、この免疫反応が過剰に働いてしまうと、自分の正常なからだにまで攻撃をしてしまいます。リウマチでは、関節の滑膜に対して反応を起こし、関節の破壊や変形という症状が表れます。
そのまま、治療をしないでいると、しだいに進行し、肺や腎臓、肝臓などの内臓にまで障害が起こり、全身の血管にまで炎症反応が広がってしまうことのある病気です。
リウマチの発症について
リウマチを発症する人は、世界の人口の0.5%~1.0%というデータがあり、日本のリウマチ患者は70万人~100万人ともいわれています。
男女比では、女性の患者の方が4倍ほど多いです。出産後など女性ホルモンの変化も、自己免疫機能が異常に働いてしまい、引き金になる人もいるのではと考えられています。またタバコを吸う人の患者数も多くみられます。
発症年齢の多くは、30歳代~50歳代ですが、10歳前後の小児関節リウマチや80歳以上になって発症した人などもみられます。
最後に
医学的に以前は慢性関節リウマチといわれていましたが、治療薬などの進歩により慢性化することなく、進行が止まった状態を保つことができる人も増えました。
そのため、現在は、慢性関節リウマチから関節リウマチと言われるようになっています。