夏になると流行し始める咽頭結膜炎。プールでの感染が多いことから別名「プール熱」とも言われます。しかしプール以外でも感染する危険はあるので周囲で症状が出始めたら予防をしっかり行いましょう。ここでは、咽頭結膜炎(プール熱)の原因・症状・治療法についてまとめます。
咽頭結膜炎の原因は??
「アデノウイルス」というウイルスが原因です。唾液を介しての飛沫感染や、接触感染で伝搬し、感染力は高いです。
保育園や学校などで集団感染を起こすこともあります。5歳以下の子どもに多く発症し、大人の発症率は低めですが、かかると重症化することもあるので気をつけましょう。
どんな症状??
発熱
37~40℃くらいの高い熱が上がったり下がったりを繰り返して4日目くらいには落ち着いてきます。高熱になることが多く、熱性痙攣を起こす子もいます。
咽頭痛
咽頭炎の症状がひどくなると喉が真っ赤に腫れ、膿を持ってしまうこともあります。そうなると唾を飲み込むのも辛く食欲が落ちてしまいます。
目の充血
白目が赤くなり、目やにが出るなども結膜炎症状が現れます。常に涙目になったり、眩しがったりすることがあります。
その他の症状
咳・鼻水・頭痛・下痢・嘔吐などの風邪によく似た症状があります。また、上記3つの代表的な症状ですが、すべての症状が出るわけではありません。
どんな治療法があるの??
アデノウイルス自体に効く特効薬はありません。ですから、それぞれの症状に応じた治療を行います。
発熱
水分補給と解熱剤で様子をみます。解熱剤で一旦下がってもウイルスが退治出来ていなければ、また再び上がってきます。熱が高くても機嫌がよく、水分がとれているようなら無理に熱を下げる必要はありません。
ぐったりして水分もとれないよう時は解熱剤を使ってあげましょう。解熱剤を頻繁に使うと逆に症状を長引かせてしまうため、お子さんの様子を見て上手に使ってあげて下さい。
咽頭痛
消炎効果の高いトローチや痛み止めを使って様子をみます。水分もとれないくらいの痛みがある時には痛み止めを使ってあげましょう。高い熱が出ているときは、脱水症状にならないように水分だけでもとるようにします。
目の症状
目やには抗生剤やステロイド系の点眼薬を使用します。痒みが強い時には抗ヒスタミン薬やステロイド系の点眼薬を使用します。
まとめ
アデノウイルスは感染力が高いので、うがい手洗いはこまめにしっかり行いましょう。接触感染もあるので症状のあるお子さんとのタオルや寝具の共有はやめましょう。
症状が落ち着いても1週間くらいは便の中にウイルスが潜んでいます。おむつ交換やトイレ介助の後はきちんと手洗いしましょう。