季節が秋になって、朝晩急に寒くなりました。空気が乾燥してきて、風邪を引いている人もぼちぼち周りで増えているようです。さて、風邪はどうしてひくのでしょう?
風邪の原因はウイルスや細菌になります。ここでは、この風邪の原因であるウイルスや細菌にはどんなものがあるのかを詳しくみていきたいと思います。
目次
風邪とは
通常世間一般でよく言われている「風邪」とは、鼻やのどなどの上気道の粘膜が炎症を起こして、のどの痛み、鼻水、咳、熱などの症状が現れます。ほとんどの場合、ウイルスや細菌が鼻や口から肺にかけて空気の通り道に感染して起こります。
体内に入ったウイルスや細菌は上気道の粘膜に付着して増殖します。するとそのウイルスなどに対抗するために、くしゃみや鼻水が現れます。
感染したウイルスの種類やその量、その人の免疫力の強弱によって症状は違いますが、普通は1週間程度で回復すると言われています。
ウイルス性の原因は?
まずは、風邪の原因の中からウイルス性のものを見ていくことにしましょう。
インフルエンザウイルス
毎年冬に流行するインフルエンザウイルスは、A型やB型の他にもいくつか種類があります。毎年その流行に合わせてワクチンが製造されています。風邪の原因の中でも唯一、インフルエンザウイルスだけには、タミフルやリレンザなどの抗ウイルス薬があります。
インフルエンザウイルスに感染すると、急激な高熱が現れて、頭痛、筋肉痛、関節痛などの全身症状が現れます。とくに持病があったり免疫力の弱い高齢者や乳幼児などは重症化する場合があります。感染拡大を防ぐために、毎年流行する前に予防接種を受けるようにしましょう。
RSウイルス
最近よく聞くRSウイルスは、感染すると鼻水、咳、発熱などの風邪の症状が現れます。感染者の3割程度の人が、気管支炎などを併発すると言われています。とくに6ヶ月以内の乳幼児は、重症化しやすいとされています。
アデノウイルス
アデノウイルスに感染すると、「咽頭結膜熱(プール熱)」になります。主な症状は、結膜炎、悪寒、発熱、咽頭熱になります。夏に流行することから、夏風邪とも言われています。
ライノウイルス
普通の風邪の多くの原因は、ライノウイルスによるものになります。ライノウイルスは、さほど体力が低下していない限り気道の深部まで入りこむことがないため、適切な処置さえしていれば怖い病原体ではありません。栄養を摂って暖かくして安静にしていれば、自然に治ってきます。
コクサッキーウイルス
アメリカニューヨーク州のコクサッキーで見つかったウイルスです。症状は軽い風邪の症状ですが、子どもはお腹にくることもあります。
細菌性の原因は?
続いて、細菌性のものを見ていくことにしましょう。
溶連菌
溶連菌に感染すると、発熱やのどの痛み、頭痛や腹痛、リンパ腺の腫れなどが起こります。小さくて紅い発疹を伴うこともあり、舌にイチゴのようなプツプツが出ることもあり「イチゴ舌」とも呼ばれています。
マイコプラズマ
細菌の中でも最も小さな微生物であるのがマイコプラズマになります。若年層に多く、子どもは学校などで集団発生することもあります。
乳幼児は風邪の症状程度でおさまりますが、年長以上の子どもは重症化することもあります。主な症状は咳と発熱ですが、咳は長く続きます。
まとめ
主な風邪のウイルスや細菌をあげてみましたが、風邪の病原体は細かく分けると数えきれないほどあります。風邪に負けないカラダを作るために、日頃から疲れをためないようにして、十分な睡眠やバランスのとれた食生活を心がけましょう。