
薬剤耐性を持っているマイコプラズマ肺炎ですが、対抗手段がないわけではありません。一般的な抗生物質は効かなくとも、特定の抗生物質は効果を発揮します。今回は、マイコプラズマ肺炎に効く薬と副作用について解説していきます。
目次
マイコプラズマ肺炎の薬は3種類
マイコプラズマ肺炎になった場合、処方される薬は、症状に合わせて3種類あります。
通常はマクロライド系と呼ばれる抗生物質で、クラリスロマイシン、ロキタマイシン、エリスロマイシン、アジスロマイシンの4つが知られています。
それらで効き目が無い場合、テトラサイクリン系の抗生物質かニューキノロン系の抗生物質が処方されることになります。
テトラサイクリン系ではテトラサイクリン塩酸塩、ニューキノロン系ではトスフロキサシントシル塩酸塩が処方されます。それぞれの効果や副作用について紹介していきます。
マクロライド系
クラリスロマイシン
マクロライド系の抗生物質の代表的な薬です。抗菌効果が高く、アレルギーを起こしにくいという特徴を持っています。多くの細菌に対する抗菌効果の高さから、肺炎の原因菌への抗生物質として処方されることがあります。
この抗生物質の特徴として、さまざまな薬の分解を遅らせて血中濃度を挙げてしまう点があります。この特徴により、飲み合わせの薬の副作用にも注意しなければならないことがあります。
クラリスロマイシン自体の副作用は少ないものの、吐き気、胃痛、下痢が副作用として表れることがあります。そのような症状が長期間続くならば、医師に相談して薬を変更してもらいましょう。
その他のクラリスロマイシンに関する情報はこちらの記事をご覧ください。
ロキタマイシン
ロキタマイシンもマクロライド系抗生物質の代表的な薬です。主に子供向けとして処方されることが多くある抗生物質です。アレルギーを起こしにくい特徴があり、幅広く使われている薬です。
副作用も少なめで、下痢、胃痛、吐き気を引き起こすことがありますが、それほど重くなることはありません。しかし、そのような症状が強く出たときは服用を止めて医師に相談するようにしましょう。
その他のロキタマイシンに関する情報はこちらの記事をご覧ください。
エリスロマイシン
エリスロマイシンもこれまで紹介してきたマクロライド系の抗生物質で風邪の時にも処方されることがある抗生物質です。
副作用には、吐き気、胃痛、下痢の症状がありますが、そのリスクは非常に少なく、強く表れることはほどんどありません。
飲み合わせの薬に関して、薬剤師に相談する必要がありますが、きちんと指示通りに服用している限りでは危険が無い薬です。
その他のエリスロマイシンに関する情報はこちらの記事をご覧ください。
アジスロマイシン
アジスロマイシンはマクロライド系の抗生物質の中では新し目の薬です。マクロライド系の特徴としてアレルギーを起こしにくいということも引き継いでいます。
副作用に関しても同様ですが、赤ちゃんに処方された場合は、下痢を起こしやすいことが報告されているので注意が必要です。
その他のアジスロマイシンに関する情報はこちらの記事をご覧ください。
テトラサイクリン系
テトラサイクリン
テトラサイクリンはテトラサイクリン系の抗生物質です。マクロライド系との違いは、マクロライド系が抗菌や殺菌効果を示すのに対し、テトラサイクリン系の抗生物質は、増殖を抑える形で作用する点です。
テトラサイクリンは、骨の成長期の子供が服用すると骨が黄色くなる作用があるため、とくに8歳未満の子供には処方されません。
副作用には個人差があり、不快感や吐き気を引き起こすことがあります。酷いときには血便や光過敏症が見られることもあるので、そのような症状が表れたときは、医師に相談するようにしましょう。
その他のテトラサイクリンに関する情報はこちらの記事をご覧ください。
ニューキノロン系
トスフロキサシントシル
トスフロキサシントシルはニューキノロン系の抗生物質で、細菌のDNAの複製を妨害する作用があります。抗菌力が非常に強く、細菌が感染しているところへ浸透していく効果も非常に高いという特徴があります。
近年になって小児向けの薬も開発され、処方されるようになってきました。副作用は少ないものの、発疹や下痢を引き起こすことがあります。
子供が服用した場合、肘や膝などの関節の痛みや腫れを引き起こすことがありますので、そのような症状が起きたときには、直ちに医師にしましょう。
その他のトスフロキサシントシルに関する情報はこちらの記事をご覧ください。
最後に
マイコプラズマを退治するためには、抗生物質などの殺菌、抗菌効果がある薬を服用することになります。しかし、近年では薬剤耐性のあるマイコプラズマも登場しているため、服用する抗生物質を変更することもあります。
とくに効き目が悪くなっているのがマクロライド系の抗生物質と言われており、その原因については、現在も研究が進められています。
抗生物質は自然治癒力を補助するためのものと割りきって使用するほうが、案外、早く治療が進められるかも知れません。