
隠れ糖尿病とはどういったものなのでしょうか。実は糖尿病なのだけれど糖尿病のように見えないものなのでしょうか。普通の糖尿病とどう違うのか、ここでは、そんな隠れ糖尿病の原因や症状、治療法について解説していきます。
隠れ糖尿病とは
隠れ糖尿病とは、スバリ、健康診断などで糖尿病として診断されない食後の高血糖状態ということになります。糖尿病は、軽症の場合は食後2~3時間程度血糖値が上昇することが多いのですが、糖尿病の診断からもれてしまうケースがあります。
「えええ、それってきちんと診断されないって、健康診断とかの検査ってそんなにいい加減なのー!」と思う方もいるかもしれませんが、こうした隠れ糖尿病が出てきてしまう訳は、血糖等の測定法にあります。
多くの人は、会社や自治体で行っている健康診断をしたことがあると思いますが、採血するときに朝食は抜いてきてくださいと言われると思います。そして、採血された血液の血糖値をみていますが、健康診断結果に出てきている血糖値は空腹時血糖ということになります。
もう1つ、糖尿病の指標となるものとして、「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」という項目があります。これは何を見ているのかというと、血液中に唐が増えて血糖値が高くなると、糖が赤血球のヘモグロビンと結びつきやすくなります。
そのため、ヘモグロビンA1cの量が増加するのですが、赤血球の寿命は約4ヵ月で、一度結びつくとそのままの状態を維持することから、ここ数ヶ月の平均血糖値を見ることができます。
しかし、私たちは食事をすると、食後に血糖値がどんどん上がっていきますが、このとき血糖値が上がりすぎると、細い血管を障害したりして動脈硬化などを引き起こします。この食後の高血糖は、空腹時の血糖値をみてもわかりませんし、ここ数ヶ月の平均血糖値をみてもわかりません。
空腹時の血糖が高くて糖尿病と診断されるレベルはかなり進行した状態で、隠れ糖尿病の状態は、糖尿病の初期段階と言えます。動脈硬化の原因ともなる食後の高血糖は、通常の健康診断では見逃されてしまうため、隠れ糖尿病と言われたりします。
隠れ糖尿病の原因は?
健常な人でも、食事をすると血糖値が上昇してきますが、隠れ糖尿病の人の場合は、血糖を下げるインスリンの分泌がやや少ない、インスリンが分泌されてもその作用が少し弱いということが原因で、食後の血糖値が糖尿病の人と同じように上昇してしまいます。そして肥満や運動不足が、インスリンの働きを弱めてしまいます。
隠れ糖尿病の症状は?
糖尿病は自覚症状に乏しく、そのためサイレントキラーなどとも言われています。隠れ糖尿病も自覚症状に乏しいのですが、食後の異常な怠さや眠気、食事をとってから2時間も経っていないのに空腹感を感じるなどの症状が現れることがあります。
また、それ以外にも喉が渇く、トイレが近くなったり尿がたくさん出たりするといった症状が出てくる場合もあります。
隠れ糖尿病の治療法は?
食事直前に尿を出し、さらに食後1~2時間後に尿糖を試験紙に浸して色の変化で尿糖を測定して、隠れ糖尿病をみつける方法があります。
食後高血糖は、余った分の糖が尿中にも出てくることから、もし、尿糖が検出されれば隠れ糖尿病の可能性もあるので正式に検査してみると良いでしょう。
治療法は通常の糖尿病と同じく、食べ過ぎや運動不足に注意をして、生活習慣を改めることが大切です。また、隠れ糖尿病の段階から早期にインスリン療法を導入することで、膵臓の負担を減らし機能を回復する治療法も行われています。
まとめ
隠れ糖尿病は健康診断では出てこない糖尿病初期の段階で、食後高血糖になるものですが、食後の高血糖は動脈硬化などのリスクを高めてしまいます。
そこで、隠れ糖尿病と思われる症状があったり、食後の尿糖が高く出たりした場合は注意し、食生活や運動習慣の見直しをすることが大切です。