慢性鼻炎は、難治性の炎症疾患の1つで手術をして完全に治るという保障があるわけではありません。しかし、人や症状によっては、手術によってかなり良い結果が期待できるのは確かです。
手術後に鼻炎の状態が未だ続く場合でも、点滴やスプレーで鼻の中の状態をコントロールすることができ、以前の手術前と比較して大きな違いがあることはもちろんです。今回は、慢性鼻炎の手術の方法・費用・効果について解説していきます。
慢性鼻炎の手術について
手術を希望される方は、担当医師と手術の内容・方法・副作用の有無・手術後の症状について充分に相談した上で手術を受けることをお勧めします。
通常、慢性鼻炎の手術は日帰りと、言われていますが、症状によっては泊まりになることも数日入院という場合もあります。
また、それぞれの病院には健康保険に詳しい方がいますから、詳細を伺ってから手術を受けるのでも遅くはありません。
手術によっては、高額療養費の対象になることも考えられます。ぜひ、一度相談してみるのが良いでしょう。
副鼻腔炎
慢性副鼻腔炎、または一般に蓄膿症と呼ばれている症状は、額や顔の骨のなかの空洞に炎症があるために副鼻腔に空気が入り安く換気ができるようにする手術です。費用は、片側で2-9万円です。
後鼻神経切除術
鼻詰まりや慢性鼻炎の原因になっている、粘膜の炎症を改善するのが目的で、そのために粘膜にある副交感神経を切除する手術です。費用は、片側で約8万円です。
鼻甲介切除術
鼻水や鼻詰まり、くしゃみの症状が続く「鼻粘膜過敏症」という症状がありますが、これは鼻の粘膜が過剰な反応を起こすのが原因です。
手術としては、鼻腔内の「下鼻甲介(かびこうかい)」という骨を覆っている粘膜を異常・過剰な反応が起こらないように薬品を用い、レーザーや電気メスなどで切除します。費用は、片側で3,000-8,000円です。
鼻中隔矯正術
曲がっている鼻中隔の骨と軟骨を切除する手術です。この手術によって、イビキや鼻詰まり、睡眠呼吸障害を起こしやすかった鼻腔綯の換気が改善されます。費用は、約2万円になります。
その他
全身麻酔をする場合は約3万円、全身麻酔をする場合の術前検査では約1万円の費用が必要になります。なお、再診料や薬剤は別途勘定になります。
まとめ
今回は、慢性鼻炎の手術の方法・費用・効果について解説してきました。意外に高額になることもありますので、急性鼻炎のうちに治してしまいましょう。